これまでの人生を振り返りながら歌っている
「この歌を歌っていると、心が大らかになります」(58歳・会社員)という声も出たのは、美空ひばりの『川の流れのように』。
プライベートでも歌うという歌手の市川由紀乃(46歳)が語る。
「母がひばりさんの大ファンでしたので、子供の頃からよく聴いていました。一番聴いたのは『人生一路』。紅白歌合戦でも歌わせていただいた思い出の歌です。ひばりさんの曲を歌うのはとても緊張しますが『川の流れのように』は特別で、カラオケで歌うのはごくごくプライベートな時だけです。ひばりさんは音域が広いので、歌ってみるとより難しいと実感します。この曲は、ひばりさんの人生が胸に迫ってくる名曲。実際に歌ってみると、自分もこれまでの人生を振り返りながら歌っていることに気付かされます」
【プロフィール】
川瀬泰雄(かわせ・やすお)/1947年生まれ、神奈川県出身。東京音楽出版(現ホリプロ)に入社。和田アキ子のアシスタントディレクターに就任する。その後、井上陽水や山口百恵、松田聖子などの楽曲を制作。これまでプロデュースを手掛けたのは40組以上、約1600曲におよぶ。
澤田知可子(さわだ・ちかこ)/1963年生まれ。歌手。1990年『会いたい』が130万枚突破の大ヒット。1991年、全日本有線放送大賞受賞、NHK紅白歌合戦出場。「歌セラピーライブ」を全国各地で展開するほか、YouTube「澤田知可子オフィシャル」で活動を配信中。
市川由紀乃(いちかわ・ゆきの)/1976年生まれ、埼玉県出身。高校在学中の93年に『おんなの祭り』でデビュー。16年『心かさねて』でNHK紅白歌合戦に初出場。19年『雪恋華』で第61回日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞。最新作『石狩ルーラン十六番地』が好評発売中。
※週刊ポスト2022年11月18・25日号