かえって腸の調子を乱すマッサージもある(写真/GettyImages)

かえって腸の調子を乱すマッサージもある(写真/GettyImages)

 注意すべきは玄米だけではない。腸セラピストの真野わかさんが解説する。

「コンビニやスーパーなどでよく売られている“低糖質・食物繊維入り”をうたったパン類はあまり推奨できません。食物繊維の効果以上に、味と品質を安定させるための添加物や保存料、さらにはマーガリンの悪影響が懸念されるためです。購入時は原材料表示を確かめてください。

 特に保存料は、菌が繁殖して商品が劣化することを防ぐために加えられています。善玉菌などの必要な腸内細菌も例外ではなく、増殖が抑制されるリスクがあります」

潰瘍性大腸炎とヨーグルト

 食物繊維と並んで、腸にいい食品として長らく喧伝されてきたのは発酵食品だ。なかでも、手軽に食べることができるヨーグルトで日々の腸活をしている人も多いだろう。しかし多くの専門家は「ヨーグルトには注意すべき」と口を揃える。松生さんの指摘。

「乳酸菌は動物性と植物性に分けられます。ヨーグルトの乳酸菌は原料が牛乳の動物性なので、その多くは胃や腸の消化液で死滅し、腸に届く前に消えてしまうため、腸内環境を整えるうえであまり効果が期待できません。

 そもそも長らく米やみそ、野菜を中心とした植物性の食品を摂って生きてきた日本人には動物性よりも植物性乳酸菌の方が体に合っていると考えられる。食べすぎによる脂質や糖質の過剰摂取も気がかりです」

 カロリー過多に配慮して砂糖不使用のヨーグルトを選ぶ人もいるが、食品ジャーナリストの郡司和夫さんはかえって逆効果だと指摘する。

「『砂糖ゼロ』とうたっているヨーグルトの多くは、『ソルビット』や『スクラロース』など人工甘味料が使われています。しかしそれらの人工甘味料は潰瘍性大腸炎などの腸疾患のリスクを高めるという研究がある。飲むヨーグルトによく使われている『果糖ブドウ糖液糖』は、糖尿病や心臓病のリスクを上げるともいわれています」

 同様の理由で「こんにゃくゼリー」も控えるべきと郡司さんは続ける。

「確かにこんにゃくは低カロリーなうえ、含有する『グルコマンナン』は腸内環境を良好にする働きがあります。しかしそれ以上にこんにゃくゼリーには非常に添加物が多い。よく使われている人工甘味料『アスパルテーム』は、脳卒中との関連性も指摘されています」

 大谷翔平選手(28才)や上戸彩(37才)ら名だたる有名人が「健康の源」と公言する納豆にも、落とし穴がある。

「納豆そのものは発酵食品であり、腸内環境を整えるのにうってつけの食品ですが、付属のたれには添加物が多い。いくら体にいい食品を食べていても、一緒に口にするものに悪い成分が入っていれば効果が落ちます。

 納豆には、塩こうじやしょうゆ、天然塩、みそを合わせることをおすすめします。アマニ油やオリーブオイルをかけるのもいいでしょう」(真野さん・以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン