【東京24区】萩生田光一氏(安倍派)
旧統一教会との深いつながりが指摘された萩生田光一・自民党政調会長は、前回総選挙では10万票以上の大差で当選したが、今回は苦戦を免れそうにない。
「前回は野党第一党の立憲民主党が候補者擁立を見送り、いわば萩生田氏にとって楽勝な選挙でした。しかし、今回は注目選挙区となり、立憲は“教団排除”を掲げて対立候補をぶつけるはずです。有権者の教団批判をまともに受けると予想されるうえ、頼みの公明党票の支援も期待薄ですから、前回とは一転して落選危機にあるといえます」(野上氏/以下同)
【東京11区】下村博文氏(安倍派)
下村博文氏は文科相時代に教団の名称変更の認証(許可)に関わったと報じられ、選挙でも教団関連団体から推薦状を得ていたなど、関係がとくに深いとされる議員だ。小選挙区制導入以来9回連続当選と選挙に強いことでも知られる。
「都市部の選挙区は逆風が吹けば情勢は一変する。今回は自民党への逆風に加えて、下村氏本人も釈明に追われるでしょう。これまでと違って当選は容易ではない情勢です」
【広島5区】寺田稔氏(岸田派)
政治資金問題で国会追及にさらされている寺田稔・総務相は、旧統一教会問題でも、教団関連団体「国際勝共連合」に会費を支払ったことが自民党の調査で明らかになっている。地元の広島5区は義理の祖父である池田勇人元首相、義理の叔父の池田行彦・元外相から3代引き継がれた固い地盤だが、今回は定数削減の影響をまともに受ける。
「定数1減の広島では5区は真っ二つに分割され、半分は4区と合併して新4区、残り半分は6区と合併して新5区となります。寺田氏がどちらから出馬するにしても、昔からの地盤は分割され、新しい有権者の審判を受けなければならないから非常に厳しい選挙になる」
【茨城3区】葉梨康弘氏(岸田派)
「法相は死刑のはんこを押したときだけニュースになる地味な役職」という発言で辞任に追い込まれた葉梨康弘・前法相も教団との接点がある。関連団体が発行する月刊誌にインタビューが掲載されていた。こちらも妻の父と祖父からの地盤を継いだ3世議員だ。
「保守王国の茨城でも3区はベッドタウン化が進んで都市住民が多い選挙区。葉梨家といえども有権者の厳しい視線を浴びる。今回は当落線上の戦いになると見ています」
【神奈川18区】山際大志郎氏(麻生派)
閣僚辞任ドミノの先頭を切った山際大志郎・前経済再生相。教団との関係について「記憶にない」「資料が残ってない」とシラを切り続けた不誠実な言動が有権者の怒りを買った。
「はっきりいって当選は難しいでしょう」