芸能

朝ドラ『舞いあがれ!』、『教場』、『テッパチ!』にも登場、“鬼教官”がドラマに生む効果

吉川晃司

『舞いあがれ!』で教官役を演じる吉川晃司

 朝ドラをはじめ話題のドラマに“鬼教官”が続々と登場している。“鬼教官”はドラマにどんな効果をもたらすのか。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 ヒロインの岩倉舞(福原遥)が無事に航空学校に入学。宮崎での試験に合格し、帯広のフライト課程に進むことになった朝ドラ『舞いあがれ!』。

 ここで注目されるのが、「教官」の存在だ。宮崎で舞たちを指導した都築(阿南健司)は、入学面接で舞たちをにこにこと見守ったベテラン教官。教え子を「岩倉学生」と、名字に学生をつけて呼ぶのには驚いたが、温厚な人柄で、舞のチームのひとり吉田(醍醐虎汰朗)が家庭の事情で退学の危機になったときも、救いの手を差し伸べてくれた。

 その都築の手には、いつも黒いノートが。そこには学生たちの成績だけでなく、協調性などをチェックした「都築ポイント」が記されている。都築が最後に大きな文字で記したのは「岩倉学生は、チームワークを大切にする」であった。

 いよいよ帯広では元戦闘機パイロットだった大河内教官(吉川晃司)が、学生たちを厳しく指導することに。都築が電話で「今回もなかなか面白い子たちですよ」と言えば、「パイロットに面白さは不要です」、「厳しくご指導お願いします」と言えば「指導するに値する人間なら、ですが」などと応える大河内は、次々と学生を退学させていく「鬼教官」らしい。

 思えば、今年7月には、ヤケっぱちで入隊した国生宙(町田啓太)ら自衛官候補生がぶつかりながらも成長していく『テッパチ!』にも、熱血教官の八女(北村一輝)やエリート自衛官の桜間(白石麻衣)が登場。宙が桜間に一目ぼれしたりして、おいおい大丈夫かと思ったが、桜間は隊の輪を乱す宙に「そんな人間は必要ない」とビシッと叱責した。

 また、来年4月には木村拓哉が、神奈川県警警察学校の教官・風間を演じたスペシャルドラマ『教場』のシリーズ『風間公親 教場0』が月9でスタートする。“最恐”とも言われる風間教官は、「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適正のない人間をふるい落とす場である」という信念のもと、生徒たちの抱える葛藤や秘密を推理、問題がある生徒にはぴしゃりと「退校届」を出すよう命じていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
「全国障害者スポーツ大会」を観戦された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月26日、撮影/JMPA)
《注文が殺到》佳子さま、賛否を呼んだ“クッキリドレス”に合わせたイヤリングに…鮮やかな5万5000円ワンピで魅せたスタイリッシュなコーデ
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
遠藤
人気力士・遠藤の引退で「北陣」を襲名していた元・天鎧鵬が退職 認められないはずの年寄名跡“借株”が残存し、大物引退のたびに玉突きで名跡がコロコロ変わる珍現象が多発
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
相撲協会と白鵬氏の緊張関係は新たなステージに突入
「伝統を前面に打ち出す相撲協会」と「ガチンコ競技化の白鵬」大相撲ロンドン公演で浮き彫りになった両者の隔たり “格闘技”なのか“儀式”なのか…問われる相撲のあり方
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン