スポーツ

箱根駅伝、監督同士の“横のつながり”の試み 合同練習などでレベルアップ図る

監督同士の関係性にも注目(時事通信フォト)

監督同士の関係性にも注目(時事通信フォト)

 箱根駅伝のテレビ中継に映るのは主に選手であり、監督同士の関係性に焦点があてられることは少ない。

 体育会系の部活動にあって、出身大学や実業団といった“縦のつながり”は根強いが、そうした垣根を越えた“横のつながり”を作る試みも行なわれている。有名なのは駒大・大八木監督が中心となる「多摩川会」や青学大・原監督が企画する「MARCH対抗戦」だ。

 スポーツライターの酒井政人氏が語る。

「『多摩川会』は大八木監督と実業団・コニカミノルタの酒井勝充監督を中心に発足しました。多摩川沿いの12校が10年以上にわたり年1~2回の合同練習を続け、レベルアップを図っています。一方の『MARCH対抗戦』は2021年に始まったばかりですが、対抗戦の様子をABEMAで中継するという、元営業マンの原監督らしい企画となっています」

 選手時代の “因縁”もある。例えば、箱根の同区間で「直接対決」を繰り広げた監督は3組。なかでも1986年大会の2区では、駒大・大八木監督が帝京大の中野監督を抜き去って区間賞を獲得している。

「青学の原監督と東海大の両角監督も同学年で互いをライバル視しています。ちなみに、それが理由ではないのですが、青学大はアディダス、東海大はナイキとユニフォーム契約を結んでいます」(酒井氏)

 新潮流ともいえるのが、2021年まで仙台育英高校監督だった大東文化大・真名子監督のように、高校駅伝の指導実績を買われて大学監督に就任するケースだ。

「大学OBも実績を残せなければ、短期間で交代させられてしまうことも。高校駅伝のほうが指導が難しいとも言われ、今後も高校監督の就任があれば、教え子を高校から大学まで指導したり、他大学に進学した教え子と対戦するケースも増えるかもしれません」(酒井氏)

※週刊ポスト2023年1月1・6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン