シューズ単体で地面に置くとかかとが浮いた状態となり、履いて走ると“強制的”にかかとがつかない足の前半分を使った走法となり、推進力がついてスピードが出る。これはトップ選手向けの仕様だといい、スポーツ用品店の担当者は「フルマラソンを趣味で走っているようなランナーはヒールで着地して足の前半分に体重移動して蹴る。この走法でミズノの新シューズを使うと、かかとがつかないため違和感が生じる。短距離を走るイメージのフォアフッドランニングができるレベルでないと効果がないだろう」と話す。
2022年9月下旬に発売された「WAVE DUEL PRO」はロードの駅伝用、「WAVE DUEL PRO QTR」は5000メートルや1万メートルのトラックレース用に開発されている。さらには箱根駅伝の往路が開催される1月2日に、かかとのカーブが駅伝用より緩やかなフルマラソン用の新モデルが発表されるという。スポーツ紙デスクが言う。
「すでにトップランナーの手元にはフルマラソン用の新モデルの現物が届いている。レース本番で使用するには安心感や信頼度を高めるために本来は一定の期間が必要とされますが、それでも箱根駅伝でミズノのマラソン用の厚底シューズを履く選手がいるようです」
着用した選手たちが箱根駅伝で好走すれば、シェアが大きく塗り替えられることになるかもしれない。