洋一氏の別荘も白い壁のペンション風の作りになっており、周りは植え込みで囲われている。道路に面した2階部分に入り口があり、1階部分には階段で下りていく形だ。斜面に面した別荘の裏側は見晴らしがかなり良い。
謄本によると、敷地はおよそ2倍(約1065平米)で、建物も2階建て(延べ床面積約141平米)で大きい。別荘の規模では、“父や伯父を超えた”と言えるかもしれない。
だが、資産公開によると洋一氏はなぜか地元・広島には不動産を所有していない。広島市の事務所は賃貸で、福山市の後援会事務所も、宮沢喜一後援会からの事務所をそのまま借りている。地元を取材すると、洋一氏の評判は今一つだった。古参の後援会関係者が語る。
「宮沢喜一先生は自分のことより、国のことを考えていた人。それに引き換え、あの甥は本当に人気がない。後援会も引き継いだのだが、奥さんがまったく選挙区に顔も出さなかった。そのため、一時は地元の後援会長が辞めて空席だったこともあった。
周囲から『こんな選挙やっとったら、今に落選することになる』と忠告されていたが、案の定、2009年選挙で落選して参院に回り、衆院には復帰できないままだ」
別の後援会関係者はこう驚いていた。
「宮沢喜一先生の代から応援してきたが、洋一さんは選挙のときくらいしか地元にいない人で、選挙前だけ会合に出席してほしいだの言ってくる。地元には家を持っていないのに、軽井沢に2つも別荘持っているとは全く知らなかった」
地元で“どぶ板”を踏むより、別荘で増税プランを練るタイプの政治家のようだ。