そして13日には石破茂・元幹事長がCS番組の収録で「世耕さんが言うように岸田さんが派閥色を出したかどうかは別の問題として、やはり形式として派閥を離れるというのは一つの自民党の良識みたいなものではなかったか。そういう風にしたほうが、よりよいかもしれない」と首相に派閥離脱を促した。
菅氏と以心伝心のような3人の発言で、岸田首相が15日深夜に外遊から帰国した時には、派閥政治批判で“包囲”されていたのである。
首相も動く。週明けの17日に自民党本部で麻生太郎・副総裁、茂木敏充・幹事長と1時間にわたって会談し、「菅氏の動きと党内情勢について話し合った」(前出・岸田側近)という。
これから通常国会(1月23日召集)の論戦が始まるが、自民党は菅氏が投げ込んだ派閥政治批判という爆弾で一触即発の状況だ。
(後編に続く)
※週刊ポスト2023年2月3日号