女性への中絶報道があった坂本勇人への球団の対応にも批判が(時事通信フォト)

女性への中絶報道があった坂本勇人への球団の対応にも批判が(時事通信フォト)

 オコエは2015年ドラフト1位で楽天に入団。身体能力の高さに定評があり、将来の中心選手として期待されたが、1軍定着できずに昨季はプロ最少の6試合出場のみに終わった。2022年オフに今年から導入された現役ドラフトで巨人に移籍。他球団の編成担当は、こう振り返る。

「オコエはケガが多くなり、スケールが小さくなっている。太った身体やグラウンド外の報道を見ると野球への意識が本気なのかも気になります。ファームの試合を見ても集中力を欠いたプレーが度々見られた。環境を変えて覚醒する可能性があるのかもしれませんが、獲得のリストから外しました」

 故郷の東京に戻り、再出発に向けて並々ならぬ決意で今年に臨んでいるかもしれないが、行動が伴っていない。知人の暴力団員が主催する宴席に参加し、面識のない参加者たちもいる中で球界の内部事情を話したのであれば脇が甘いとの批判は免れないだろう。知人の男性主催者が「暴力団員であることを知らなかった」で済まされてよいのだろうか。

 巨人は「暴力団等排除宣言」を掲げ、球団公式ホームページで以下の誓いを掲載している。

〈だれもが安心して観戦でき、選手がフェアプレーに専念できる球場を守るために、私たちは力を合わせて暴力団および悪質な応援団等の排除に取り組むことを宣言します。

1、暴力団および悪質な応援団等を球場に入れません。
2、暴力団および悪質な応援団等を、選手、監督、コーチらに接触させません。
3、暴力団および悪質な応援団等の不当な要求に屈しません。
4、暴力、威迫など粗暴行為、ダフ屋行為、物品の無許可販売など、不正行為に対して厳正に対処し、断固たる措置をとります。
5、「暴力団を恐れない」「暴力団に金を出さない」「暴力団を利用しない」の暴力団追放三ない運動を実践します。〉

 この宣言が看板倒れになっていると感じる野球ファンは多いだろう。今回の「オコエが暴力団との宴席に参加報道」に限らず、近年の巨人はグラウンド外のトラブルが目立つ。球団創設者の正力松太郎氏の遺訓「巨人軍は常に紳士たれ」を実践していると、胸を張って言えるのだろうか。

楽天時代から球団にトレードの相談をしていたとも報じられた(時事通信フォト)

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