引退から5年、今現在、ヌードの仕事はしていない澁谷さんが「私がやらねば」

引退から5年、今現在、ヌードの仕事はしていない澁谷さんが「私がやらずに誰がやる」と声を上げた

 セクシービデオ業界において、データ流出が問題になるケースはこれまでにも複数回あったが、当事者が提訴に踏み切るのは異例だ。

「映像が流出した翌日にその作品の監督が行方をくらませ、被害に遭ったにもかかわらず泣き寝入りする女優さんがいました。業界には、少なからず当事者が声を上げづらい状況があります。私はすでに引退から約5年経っていることもあり、今現在ヌードの仕事は一切していない中で、このような流出が起こったことは現在の活動にも大損害なので、私がやらずに誰がやるという気持ちで声を上げることにしました」(澁谷氏)

 今回の提訴について、若林弁護士は次のような狙いもあるという。

「現在の『AV新法』では出演強要を避けるために業界の適正化が叫ばれています。しかし、今回のようなデータ流出は当事者の引退後の暮らしやキャリアにも多大なる損害を与えるものです。この提訴により、セクシービデオのデータ管理面における適正化も図ってほしいと思います」(若林弁護士)

 具体的に、「データ管理面においての適正化」とは、どのようなものなのか。澁谷氏はこう語る。

「私は、自分が出演した作品の動画の管理がどうなっていたかまでは把握していませんし、インターネットに詳しいわけでもないですが、撮影データは複数人で管理するのではなく、例えばメーカー内に編集所やデータ管理所を設けて、発売後のデータはそこでのみ管理するといった徹底を図ってほしいです。セクシー女優になることのリスクを考えるのが新法ならば、作品そのものへの丁寧な扱いを徹底できるような法の改正をぜひしてほしいと思います」

 異例の「元セクシー女優の声」は、業界の姿勢を問うている。

取材・文/河合桃子

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン