長嶋茂雄政権下の頃から巨人キャンプの時期は所有する空き地を駐車場として開放し、2009年以来続いてきたWBC合宿時にも全国から集まる野球ファンを受け入れてきた。
「2009年のときは1台1000円に料金設定したところ15分で埋まり、練習試合の日は2000円に設定したところ30分で埋まり、翌日の2戦目の日に3000円に値上げしても40分でいっぱいになりました。通常のキャンプ時は1000円でとめてもらっていますから、そのときは近隣からめちゃくちゃ批判されました(笑)」(同前)
白タク行為が禁止されているタクシー業務とは異なり、普段は空き地の土地を駐車場にしたり、民家のスペースを解放して有料で駐車してもらうことには原則として届け出などは必要ない。
「毎日何台もの警察車両が目の前を通っていきますが、一度も注意を受けたことはありませんし、県から何かしら指導が入ったこともありません」(同前)
こうした便乗商法が生まれ、野球ファンに受け入れられているのも、2009年以来となる世界一に臨む侍ジャパンが盛り上がりをみせている証拠だろう。
◆取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)