2023年に行われた立春パーティーにて

2023年に行われた立春パーティーにて

電車内で見つけた「臨時募集」の貼り紙 

 日本航空開業直前の722日付の読売新聞の求人欄に次のような広告が載っている。 

《エアガール募集 

資格2030歳 身長一・五八米以上 体重四五―五二・五迄 容姿端麗 新制高校卒以上 英会話可能東京在住の方》 

「エアガール」とは現在の客室乗務員(キャビン・アテンダント)を指す。締め切りは82日で採用人数は12名とある。827日の初飛行まで2週間ほどになる。 

 この募集に1300名もの応募が殺到したと「読売新聞」(195185日付)は報じている。100人に1人の狭き門を通過したエアガールは、間もなく「スチュワーデス」と呼び名を変え、開業と同時に花形職業となった。 

《千三百人の中からたった十四人選ばれただけに、態度や容姿も抜群の近代女性。 

「外国の人は何度乗った方でも、私達のアナウンスを素直にきいて、とてもよく実行して下さいます」(中略) 

 現在、週に一度の休み、一日の地上勤務で、税引のサラリーが七千円なにがし。それに一時間百円の航空手当とある》(19511117日付/読売新聞) 

 総武線の車内で、駿台予備校に通う19歳の田中敬子が見たのは、開業から10年を迎えようとしていた1961年度の「日本航空客室乗務員・臨時募集」の貼り紙だった。そこには「エアガール」の文字はなかったが「高卒以上」「容姿端麗」「英会話が堪能な方」とあった。容姿はともかく、健康にだけは自信があった。 

「へえ、と思った。“ああ、スチュワーデスさんも臨時採用があるんだ”って。知らない世界の話だから気にはなったの。その場で宛先をパパっとメモした。ただ、受かると思ったわけじゃない。ただ、大学受験の予行演習にはなるかなって思った」(田中敬子)

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