芸能

「亀山薫がいる『相棒』」は何が違うのか? 他の相棒にはない亀山薫の「特技」

『相棒』起用が発表された寺脇康文

『相棒』で亀山薫を演じる寺脇康文

 寺脇康文演じる亀山薫の復帰で注目を集めている『相棒Season21』。クライマックスを迎える前に改めて、「亀山薫のいる『相棒』」についてコラムニストのペリー荻野さんが綴る。

 * * *
 亀山薫(寺脇康文)14年ぶりに復帰で、なんだかおなじみ感いっぱいだわ~と思いつつ見ていた『相棒Season21』もお大詰め。放送400回を突破した今シーズン、改めて亀山薫という刑事の「特技」がよくわかった。

 それは、「適度に察しが悪い」ということである。22日に放送された「悪役」の回では、殺人事件の現場で、キャビネットが倒れ、たくさんのDVDが散乱する中、右京は一枚のDVDが「おかしい」と気づく。亀山は「なんか、おかしいですか」ときょとんとしていたが、右京から、一枚だけがキャビネットの下にあり、倒れる前からそこにあったのだと説明されると、「おみそれしました!」と感服する。右京の説明を引き出すのは、亀山の大事な役割だ。

 名探偵の映画やドラマに察しの悪い「相棒」は、欠かせない存在である。ワトソンは、時に変装して敵も味方も煙に巻くシャーロック・ホームズに翻弄されるし、アーサー・ヘイスティングスは“灰色の脳細胞”で名推理を繰り広げるエルキュール・ポアロに「君は何も見えてませんね」と呆れられる。

 金田一耕助の傍らには「よし、わかった!」と迷推理で事態をますます混乱させる等々力警部(署長)はじめ、日和警部、磯川警部らがいたし、『警部補 古畑任三郎』のおっちょこちょいの今泉慎太郎(西村まさ彦)は、おでこをペチペチとされていた。

 察しの悪い相棒が的外れな推理をし、探偵がそれを否定することで、視聴者は事件のおさらいをし、解決の方向性を知ることができる。また、探偵が相棒にカギになるアイテムや出来事の説明をすると、視聴者にもその分野の知識が届く。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン