ライフ

新型コロナ対策「5つの基本」を踏襲する会社生活の「5つの基本」

時事通信フォト

マスクはどうするか(時事通信フォト)

 高度な情報化にしても価値観の変容にしても、われわれは難しい時代を生きている。コラムニストの石原壮一郎氏が「基本」について考察した。

 * * *
 そりゃまあ、専門家のみなさんとしては、いちおうなんか言っておかないと、自分たちの存在意義がなくなってしまいますよね。

3月8日、厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の有志らが、5月に新型コロナの分類が「5類」に引き下げられたあとの身近な感染対策として、新たに「5つの基本」を示しました。その内容は、以下のとおりです。

●体調に不安や症状がある場合は、無理せず自宅で療養するか医療機関を受診する
●手洗い
●適度な運動と食事
●3密(密閉、密集、密接)の回避と換気
●その場に応じたマスク着用やせきエチケットの実施

 さすが専門家! 斬新で目からウロコが……と申し上げたいところですが、「まあ、そうですよね」というか「知っとるわ!」というか。基本とはそういうものかもしれませんけど、「新型コロナ」を「インフルエンザ」に入れ替えてもそのまま使えます。

 脱力している場合ではありません。人生は日々是学びです。感染対策という点では新たな学びはありませんでしたが、あらためて勉強になる部分はたくさんありました。

「もっともらしい提言をすれば役割を果たしているように見える」「専門家の提言に新鮮さやオリジナリティは必要ない」「それぞれの行為に効果があるかどうかは気にしなくてもいい」といった暗黙のメッセージは、仕事や地域の活動にも応用できそうです。

 せっかく頭をひねってくださった専門家のみなさまに敬意を表して、コロナ対策の「5つの基本」を踏襲しつつ、会社生活の「5つの基本」を作ってみました。

●実現に不安や反対意見があるプランは、無理せず寝かせるか誰かに丸投げする
●自分の手は汚さない
●適度な根回しと忖度
●3ハラ(セクハラ、パワハラ、マタハラ)の回避と管理
●その場や相手に応じたマナーの実践やエチケットの実施

 これらの基本を守っていれば、中途半端な野心や己の生き方への疑問といったタチの悪いウイルスに感染することもなく、余計なリスクを背負うこともなく、安全で健やかな会社生活を送れるでしょう。

関連記事

トピックス

起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
新体操フェアリージャパンのパワハラ問題 日本体操協会「第三者機関による評価報告」が“非公表”の不可解 スポーツ庁も「一般論として外部への公表をするよう示してきた」と指摘
NEWSポストセブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
代理人・バレロ氏(右)には大谷翔平も信頼を寄せている(時事通信フォト)
大谷翔平が巻き込まれた「豪華ハワイ別荘」訴訟トラブル ビッグビジネスに走る代理人・バレロ氏の“魂胆”と大谷が“絶大なる信頼”を置く理由
週刊ポスト
大臣としての資質が問われる(写真/共同通信社)
三原じゅん子・こども政策担当相が暴力団とゴルフ写真の“反社疑惑”にダンマリの理由「官邸は三原氏のことなど構っていられない」
週刊ポスト
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
NEWSポストセブン