国内

7月投開票が有力の総選挙、全289選挙区当落予測 自民61議席減、公明20議席減で自公過半数割れも

解散・総選挙をしても厳しい戦いに?(写真/EPA=時事)

解散・総選挙をしても厳しい戦いに?(写真/EPA=時事)

 先の衆参5補選で自民党は4勝1敗と勝利し、永田町では解散風が一層強く吹きだしている。政治ジャーナリスト・野上忠興氏は広島サミット(5月19~21日)後の解散・総選挙は既定路線だと指摘する。

「岸田内閣の支持率は広島サミットでピークを迎える。首相にとって今が解散には一番のタイミングで、先送りするほど状況は悪くなる。勝負に出るしかないと腹を固めているはずです。通常国会会期末の6月21日に衆院を解散し、大安の7月23日投票が有力でしょう。この日程であれば選挙期間中にちょうど安倍晋三・元首相の一周忌(7月8日)をはさむことになり、保守層に強くアピールできる」

 だが、いざ総選挙となれば、岸田首相の望み通りの結果にはなりそうにない。統一地方選と衆参補選の結果から浮かび上がったのは、日本維新の会の躍進と公明党の集票力大幅低下だ。

 本誌・週刊ポストが、選挙情勢分析に定評がある野上氏の協力で、衆院選の全289選挙区の当落を緊急シミュレートしてみると、政界勢力図を塗り替える結果が見えてきた。野上氏が語る。

「自民党は旧統一教会批判と頼みの公明党の集票力低下で基礎票が落ちている。それをチャンスと見た維新は全国に候補を立てる構えだが、野党乱立は自民党の思うツボ。千葉補選のように自民の候補は票を減らしても野党乱立の漁夫の利で当選できる可能性が高まるからです。岸田首相の勝算もそこにある。

 ポイントは野党の選挙区バーターです。野党第1党を争う維新と立憲民主の選挙協力は無理だが、たとえば兵庫など維新と自民が競り合う選挙区では立憲は勝てそうにない候補を無理に立てることはしない。逆に、立憲と自民が接戦の選挙区で、維新は無理に候補者を立てない。

 互いにまだ候補者が決まっていない10選挙区ずつくらいで“協力はしないが、泡沫候補を立てて邪魔もしない”という事実上の棲み分けを行なえば、それだけで20選挙区くらいはひっくり返る。自民党は一気に苦戦に追い込まれるでしょう。それを前提に各選挙区の情勢を分析した」

 各党の予想獲得議席は、別表のように自民党は現有勢力から61議席減の202議席、公明党も32議席から20議席と大幅に減らし、自公で過半数割れという結果になった。

選挙情勢分析/野上忠興(政治ジャーナリスト)

※週刊ポスト2023年5月19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン