「生え抜きのドラフト上位」でもトレードあるか
巨人のトレード候補としてもう一人、大物の名前が挙がる。2017年のWBCで正捕手を務め、高橋由伸監督時代にレギュラーだった小林誠司だ。
「先日、海外FA権を取得したキャッチャーの小林は4年契約の4年目で、普通に考えればトレードはない。しかし、一昨年には3年契約の3年目だった炭谷銀仁朗が本人の希望もあって楽天に移籍した。このように本人の意思さえあれば、出場機会を求めての移籍は十分あり得る。
現状では大城卓三が正捕手にどっしりと座っており、出番が増える見込みは少ない。巨人としても、2年連続で打率が1割台に満たない小林はスタメンで起用しづらい。2番手捕手の候補には26歳の岸田行倫、22歳の山瀬慎之助らもいる。チームとしても、彼らに経験を積ませたい考えはあるでしょう」
小林は2013年のドラフト1位で人気も高い。
「確かにグッズ売上の貢献度は高いかもしれませんが、それは二の次の話。ドラフト1位ですが、年齢的には巨人での伸び代はあまりないとフロントが判断してもおかしくない。つまり、球団内で『生え抜きのドラフト上位だから出しづらい』という空気は生まれにくい。環境は人を変えるし、6月に34歳になる本人がもう一花咲かせたいと思えば、今シーズン中のトレードはある。
ベテランと呼ばれる年齢になってきましたが、小林を欲しがる球団はまだあるはず。シーズン中、捕手が同一リーグに移籍するのは考えづらいですが、交流戦が終わったタイミングでパ・リーグへのトレードの可能性は考えられます」
昨年は4位に沈み、今年も低迷している巨人。3年連続のV逸、史上2度めとなる2年連続Bクラスはなんとしても避けなければならない球界の盟主は、この後どんな補強を展開するか。