盗塁阻止率で大城は3割6分7厘でリーグ3位。1位の中村悠平(ヤクルト)が3割8分1厘ですから、大差はありません。小林は強肩が魅力で、盗塁阻止率が2016年から4年連続リーグトップでしたが、昨年は2割1分4厘に終わりました。
大城は3月のWBCを経て、リードやキャッチング、ブロッキングなど守備面も向上しています。数年前までは『守備は小林のほうがいい』という意見もありましたが、今ではそういう声も少なくなったのではないでしょうか。実は、リード面でも小林の優位性に疑問符が付くデータがあります」
チーム防御率の3.97を下回らないと起用する意味がない
今季、小林は13試合に出場。4月14日の中日戦、5月4日のヤクルト戦にはスタメンに抜擢されたが、マスクをかぶっている間に9失点、6失点と投手陣を上手くリードできなかった。
「たった2試合で判断するのは酷な面もありますが、試合終盤に出場した時も失点する確率がものすごく高い。最近4試合の途中出場では、いずれも失点しています。一時期、“抑え捕手”と呼ばれた頃もありましたが、これでは終盤を任せるのが不安になります」
今季の巨人はリリーフ陣が失点を許すケースが目立ち、「魔の8回」という言葉も生まれた。実際、救援陣の防御率は4.65とよくない。
「小林はベテラン捕手として、頼りないリリーフ陣を引っ張る役割を期待されている。逆に言えば、自分の価値を高める最大のチャンスなんです。首脳陣は配球の妙で上手くリードして欲しいと考えているが、小林はベテランの味を出せていません」