大谷翔平(共同通信社)
藤井名人は通っていた幼稚園でもご自宅でも、この方法に基づいた教育を受けていたというわけで、負けん気の強さも相まって、小学校に入学してからはずっと成績がよかったし、運動も得意だったと聞きます。
「小学館」とのご縁もあるんですよ。2012年1月、藤井名人が9才のときに行われた『第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会』。「小学3年生の部」で伊藤匠さん(現在20才)に負けたことが悔しくてまた大泣きしたそうです。かわいい……。なんと泣きやまないまま3位決定戦が始まり、勝利。「心が乱れると本来は勝てないのに、ものすごい根性」と当時子供たちを見守っていらした勝又清和七段(54才)は感心されたそうです。
こうした幼少期のエピソードを知れば知るほど「愛すべき藤井名人」となりますよね。だから対局のたびに地元・瀬戸市の「せと銀座通り商店街」は大盛り上がりなのです。
2017年から空き店舗のシャッターに線を引き、マグネットの駒で“大盤解説”を担ってきた洋品店の超美人店主・飯島加奈さんは、藤井名人誕生の瞬間も地元の皆さんを仕切っていらっしゃいました。今回、勝利の瞬間には、くす玉も割られたそうです。
6冠時代に“勝負スイーツ”として選んだ「ぴよりん」が売られる名古屋駅構内の『カフェ ジャンシアーヌ』には、改めて店頭のガラスケースを覗き込むかたであふれたのだとか。
ビジネス書など同じ本を間を空けて何度も読み返す
今回、歴史的対局場となった『緑霞山宿 藤井荘』を含め、行く先々でトレンドを生み出す藤井名人は、あの大谷翔平選手(28才)に並んで経済効果をもたらす若者でもあるのです。
ワイドショーやニュース番組の視聴率の毎分グラフを上昇させることでも知られる藤井名人と大谷選手にはある共通点があります。それは「読書家」だということ。
藤井名人が小学4年生のときに作成した自己紹介カードに記された「好きなこと」「最近関心があること」には、文字の大きさこそ異なるものの、「将棋」と共に「読書」とあります。
