猿之助は、名門・澤瀉屋のリーダー的存在で、興行などのキャスティングに強い影響力を持つ立場を利用して、弟子筋や舞台俳優、裏方スタッフへのハラスメントに及んでいたと本誌『女性セブン』は報じてきた。
「猿之助さんは生来、“人からどう見られているか”を過剰なまでに気にする内気な性格です。立場の弱い人には強権的な振る舞いをする半面、大物俳優や、ほかの家の御曹司役者などには“かっこいい兄貴”の側面しか見せない小心者でした。いまは良心の呵責に耐えきれなくなっているのではないか」(歌舞伎評論家)
自分が引き起こした事態の大きさを、時間の経過とともに自覚し、その重圧に押しつぶされてしまったのか──。
「ただ、猿之助さんは間違いなく名優です。思ってもないことややってもいないことをもっともらしく話すことは簡単でしょうし、悲しくもないのに涙を流すことも、まともな精神状態なのに前後不覚を装うことも造作ない。捜査員にもそれは見極められず、手の打ちようはありません。いずれにしても、騒動当日の真実を知るのは、“生き残った”猿之助さんだけなので、捜査の進展の障害になっています」(前出・捜査関係者)
※女性セブン2023年6月29日号