林要氏(GROOVE X 株式会社 CEO・代表取締役)

林要氏(GROOVE X 株式会社 CEO・代表取締役)。奥には、世界初の家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」が

負けが込んでいる人ほど一発逆転を狙う?

林:対談の最初の方で、脳は3人が同じことを言えば真実と思い込むというお話がありましたね。ぼくも経営をしていると、よく若い人たちが不安そうに「こういう問題があります。皆が言ってます」っていう言い方をするんですね。調べてみると、皆が言っていることはまずないです。3人とか5人が言っていることはあっても、皆は言っていない(笑)。だから「皆が言ってます」というのはバイアスがかかっていて、「一部の人が強くそう思ってます」っていうことだなと解釈するようになりました(笑)。

中野:そうですね。若い時期の脳は周りの環境を迅速かつ鋭敏に反映しやすいので、周囲に影響されやすいし、わかりやすいものや声の大きい方に目がいきやすいんですよね。

林:まさに若い時期って不安が大きいがゆえに何でも吸収しようとしますけど、貪欲に何でもやろうとするところや、逆に失敗を恐れないところもありますよね。不安が強いのに、失敗を恐れないって、すごく面白いと思うんですけど。

中野:ああ、プロスペクト理論ですね。人には損失を回避したいと思う性質があるのですが、これが行き過ぎると逆説的に、負けを取り戻そうとして、より大きく賭けてしまうという行動心理があるんです。これもバイアスといっていいかもしれませんね。

林:ええ、ちょっと不思議ですよね。

中野:ギャンブルで勝っている人の方が、自分のリソースの何分の1だけ賭けよう、などと手堅くやろうとするのに対して、負けている人ほど一発逆転を狙って残りのチップをすべて賭けてしまったりする。確かに、若い時は不安が強いがゆえにオールインをやりがちかもしれません。

林:やはり一般的な傾向として、若い時期には不安が強くなる傾向がある。一方、ベテランになればなるほど、自分のやってきたやり方を守ろうとする傾向があるのを感じています。もちろん、どんな年齢であってもポジティブに新しい挑戦をする人もいますけどね。

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