スポーツ

【最大12の貯金が0】優勝争い脱落のDeNA 今永、バウアーら主力流出危機で「暗黒時代再来」の懸念

苦しい試合が続く三浦DeNA(時事通信フォト)

苦しい試合が続く三浦DeNA(時事通信フォト)

 優勝候補のDeNAが大きく失速している。3、4月は16勝7敗と大きく勝ち越してスタートダッシュを切り、6月下旬には阪神に同一カード3連勝で首位に浮上したが、その後は9勝21敗2分と急ブレーキ。最大12あった貯金が消え、Bクラスに転落した。8月8日の試合に勝利して一夜でAクラスに復帰したが、首位阪神には9ゲーム差と優勝には厳しい状況だ。

 昨年は2位に躍進し、投打で充実したタレントを擁している。いったい何が起きたのだろうか。

「DeNAは個々の選手の能力が高いのでうまくかみ合えば、手が付けられない強さを発揮するが、攻守で野球の質が高いわけではない。長いペナントレースでチーム状態が下降線をたどる時が来る。そこで連敗をせずにいかに白星を拾っていくかが優勝するためのポイントになるが、攻守でスキが多く三浦大輔監督もベンチワークに長けているわけではない。厳しい言い方をすれば、負けるべくして負けている印象があります」(スポーツ紙デスク)

 8月4~6日に、首位・阪神に本拠地・横浜スタジアムで同一カード3連敗を喫し、自力優勝の可能性が消滅した戦いぶりが象徴的だった。1戦目は6回に牧秀悟の逆転2ランで試合の主導権を握ったが、8回2死三塁で守備固めに入った右翼・蝦名達夫がノイジーの打球をダイビングキャッチで捕球できず同点適時打となり、その後の中継プレーでも悪送球を記録。チーム全体で4失策と拙守が目立ち、試合を落とした。2戦目も序盤の3回まで毎回先頭打者を出すが、3併殺と好機をことごとくつぶす。3戦目は1点差を追いかける7回無死二、三塁の好機で得点が入らない。桑原将志が空振り三振に倒れると、状態が上がらない佐野恵太に代打を送った楠本泰史は遊飛、関根大気も空振り三振。8回1死一、三塁の好機も代打・蝦名が空振り三振。続く大和も中飛に倒れて無得点と拙攻のオンパレードに。再三の好機を生かせず、引き分けを挟んで4連敗。巨人と入れ替り、4位に転落した。ファンも選手も苛立ちを隠せず。8月4日の試合後にはヤジに対して関根が「帰れお前」と激怒する様子が中継に拾われた。

「最低限でも同点に追いつかなければいけない場面で、状況に応じた打撃ができていない。きれいな安打は必要なく、犠牲フライや叩きつけた内野ゴロでも得点が入るのに、個々の選手の振りが大きく、その意図が感じられない。ベンチの起用法にも疑問が残る。チャンスで打てていない佐野が代打を送られたのはやむを得ないと思うが、それならなぜ1番で起用したのか。6、7番など精神的負担が軽い打順でスタメン起用するべきだったし、チャンスメークする打順を軽視していると捉えられても致し方ない。この3連戦は阪神が強かったというより、DeNAの自滅だと思います」(スポーツ紙記者)

 2000年代から2度の3年連続最下位と暗黒時代が続いていたが、近年のDeNAはドラフト戦略で成功して戦力が整い、2019、2022年は2位と優勝争いを繰り広げるチームに変貌を遂げている。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン