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ラグビー日本代表・リーチマイケル、引退危機から復活までの道 「早朝リハビリ」「釜ごと白米」で全身6か所の手術を乗り越えた

2019年のW杯以降、不遇の時を味わったリーチマイケル(写真/AFLO)

2019年のW杯以降、不遇の時を味わったリーチマイケル(写真/AFLO)

 桜の戦士たちが世界に挑むラグビーW杯。前回大会では史上初のベスト8進出を成し遂げた日本代表だが、その最大の功労者は大会後に絶不調に陥っていた。どん底を味わったキーマンはいかにして復活したのか。

 熱戦が続くW杯予選プール初戦のチリ戦で、日本勝利の立役者になったのは、リーチマイケル(34)だった。前半、ライン際で抜け出した相手選手を執念のタックルで食い止め、後半の失点直後には自ら中央を抜け出してトライを決めた。

「さすがの活躍でしたが、リーチは今大会直前まで不調に喘いでいました。W杯前哨戦のサモア戦では、試合開始30分に危険なタックルで人生初の退場処分を受け、日本は惜敗した」(ラグビー関係者)

 彼は8月の会見で「引退を考えたこともあった」と語り、ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフに「もう無理に選ばなくてもいい」と自らメールを送りかけたという。

「3年ほど前から怪我が増え、体は満身創痍。練習をこなすので精一杯でした。キャプテンとしてチームを引っ張ってきた彼のスタッツ(タックルやボールキャリーなどの成績表)も悪化し、リーチの起用に懐疑的な見方もありました」(同前)

 2019年のW杯以降、不遇の時を味わったリーチ。そんな彼をもう一度奮い立たせたのは、郷土愛と不屈の闘争心だった。

娘の後押し

 リーチは15歳の時にニュージーランドから交換留学生として来日。高校卒業後も日本にとどまり、東海大在学中の2008年に日本代表に初選出された。2013年には日本国籍を取得し、翌年、日本代表のキャプテンになると、2015年W杯では南アフリカを破る“ブライトンの奇跡”を起こした。
『国境を越えたスクラム』(中央公論新社)の著者でノンフィクションライターの山川徹氏が語る。

「リーチが高校2年生のころ、実家が火事になってしまったんです。その時、高校の恩師が北海道のラグビー関係者らから義援金を集め、リーチに内緒でニュージーランドの両親の元に送った。後日それを知ったリーチは、日本人の温かさに感銘を受け、“日本代表以外で戦うつもりはない”と決意したそうです」

 別のラグビー関係者もこう証言する

「2019年のW杯の前には、キャプテンのリーチが音頭をとって『君が代』の歌詞を外国出身の代表選手に教える講座を開きました。北海道を訪れた際には、下宿先の寿司店で割烹着を着て接客したり、奧さんと経営していた東京・府中のカフェでラテアートを振る舞うなど、地元への感謝を決して忘れなかった」

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