25年の歳月がもたらした社会情勢の変化も敏感に感じ取っている。眞須美死刑囚は、当時から大のジャニーズファンだった。
「ラジオや新聞で一連の性加害騒動を知り、所属タレントが今後どうなるのかを心配していました。同時に統一教会の件など、メディアがこれまで触れてこなかった話題を報じ始めたことに驚いています。再審開始が決まった袴田巌さん(87才)の冤罪の可能性に言及した記事にもビックリしていて、自分の今後に希望や可能性を感じているようでした」
眞須美死刑囚は、死刑確定後も事件への関与を否定している。浩一さんは今回の面会で、今後さらに主張を強める雰囲気を感じ取ったという。
「以前は刑務官とけんかばかりしていたんですが、最近は仲よくしているみたいです。拘置所内でよい人間関係を築いて、より主張しやすい環境を作ろうとしているのかもしれません。体調もよさそうで、“いまの調子だと100才くらいまでは生きられそう”と話していました。“死ぬまで闘う”とも言っていて、すごくパワフルさを感じました」
以前はチョコレートやケーキ、メロンパンなどのお菓子を求めた差し入れにも変化がある。いまはお菓子などの甘いものは控え、体調に気を配っているという。
長女が孫と無理心中
浩一さんは姉2人、妹1人の4人きょうだい。事件をきっかけに、彼らは「死刑囚の子供」という十字架を背負い、壮絶な人生を歩んできた。浩一さんが「事件後も仲よくやれていた」と話すきょうだいに悲劇が起きたのは、2021年6月9日のことだった。
「長女の久美さん(仮名)が、関西国際空港に続く連絡橋から4才の娘を抱いて身を投げたんです。そればかりか、久美さんには16才の娘もいたのですが、約2時間前に自宅で亡くなっているのが見つかった。通報したのは久美さんで、腹部を中心に古いアザや新しい傷があった。検視の結果、死因は外傷性ショックで、日常的に虐待を受けていた疑いが持たれました」(別の捜査関係者)