弟子の朝乃山とのツーショット(時事通信フォト)

弟子の朝乃山とのツーショット(時事通信フォト)

おかみさんとの婚約時は「美女と野獣」といわれた

 朝潮は最高時で186キロもあり、アマ時代の寄り主体の取り口がつき押しに変化。額からガツンと当たるのが身上で、プロレスラー顔負けの顔面から流血も少なくなく、土俵上であれほど血を流した力士はいない。

「大関の伝承式では“大関の名に恥じぬよう、これからも一生懸命頑張ります”と口上を述べたが、前夜までは“これまでの10倍稽古に励み”を入れる予定だったが、稽古嫌いが有名で大関になってから記事で突っ込まれるので止めた。それもみんな暴露するようなウケ狙いの発言が多い。勝ち始めると“サーフィンをやっていたから波に乗るのがうまい”とコメントして記者たちが凍りついたこともある。

 そんな周囲の空気は無視し、自分で“波乗り大ちゃん”と呼んでいた。大ちゃんというのは中学時代からのあだ名で、周囲より3まわりも大きな体だったことで、大ちゃんと呼ばれていたそうです。朝潮さんは『ほたる川』のレコードも出したし、『朝潮太郎・その土俵人生』という写真集も出している。ほとんど売れなかったそうです」(別の元相撲担当記者)

 高砂部屋関係者によれば「親方のパイロットシャツのことはよく聞かれます」という。

「いろんな噂が飛び交っていて、中にはラスベガス公演のときに大量に買い込んできたという話もありますが、あれはオーダーメイドです。子供の頃にあのようなデザインのパイロットシャツを着てパイロットを目指していた時期もあったとかで、そのころから気に入っていたそうです。あのシャツは三越や浅草にある高砂部屋御用達の紳士服店で、タニマチからもらうシャツの仕立券でオーダーしたもの。あのタイプは何十種類ももっている。親方にとってはこれが正装らしいです」

 おかみさんは大阪の今宮戎の元福娘(1983年度)。大阪場所の土俵たまりの親睦会の東西会関係者の仲介で婚約した時は美女と野獣といわれたという。

 相撲を愛し、みんなから愛された相撲人だった。合掌。

 

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