初公判を控える

初公判を控える(2023年8月)

「歌舞伎界に未来はない」

 歌舞伎興行を担う松竹は9月末日、公演関係者に向けて《公演関係者ハラスメント防止ガイドライン及び相談窓口のお知らせ》と題する文書を配布した。そこには《舞台制作現場において、あらゆるハラスメントの防止を図り、舞台関係者の働きやすい制作現場環境を実現する》《ハラスメントに対する厳格な対応の実施》といった文言が並ぶ。

 松竹はこの「ハラスメント防止文書」について、「過去、現在に関わらず、すべての舞台製作の現場に共通した運用として対応して参ります」とした。

「ですが松竹は、猿之助に対しては厳格な対応どころか調査すらせず、猿之助を復帰させる方向で動いています。社会貢献活動など“禊”を行い、世間の理解を得た上で復帰させるというプランが練られ、その準備が進んでいるといいます。結局は、自殺幇助の判決が出るのをもって幕を引こうとしているように思われても仕方ないのです」(別の演劇関係者)

『猿之助三代』の著者で作家・比較文学者の小谷野敦氏は、「猿之助さんが復帰することが喜ばしいとは思わない」と前置きした上で、猿之助と松竹の考えの甘さを指摘する。

「興行的に早く復帰させたいと思うことは仕方ない半面、真相が解明されないまま復帰させてはいけないでしょう。猿之助さんのように、歌舞伎界の御曹司というのは、本人が思っている以上に甘やかされて育ってきています。だから、“俺さま目線”は急には変わらない。復帰には十分な時間が必要だと思います」

 本誌は小谷野氏のほかにも、歌舞伎にまつわる著書のある作家や歌舞伎評論家、演出家や脚本家など関係者にコメントを求めた。中には、匿名を条件に「自身の名を冠した歌舞伎公演期間中に事件を起こした猿之助の無責任さと、その復帰を簡単に認めるようなことがまかり通れば、もう歌舞伎界に未来はない」という厳しい意見もあった。

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