「斎藤は2021年に引退後、『株式会社斎藤佑樹』を設立し、野球界に貢献するための活動を開始。『熱闘甲子園』(テレビ朝日系)のキャスター、古巣・日本ハムのYouTubeチャンネル、高校野球関連のイベントなど、精力的に野球と携わり、“野球場を作る”という夢を掲げて活動しています。抜群の知名度からCMオファーも絶えず、出演しているのはユニクロやキリンなど、超大手企業ばかり。ひとえに“ハンカチ王子”が持つ清潔感が企業に好まれた結果でしょう。
斎藤は引退を決断した時、早稲田大学時代の恩師で、昨年9月に亡くなった應武篤良監督から、『お前がジジイになったとき、同世代で一番野球界に貢献していればそれでいいんだ』『お前の仕事はここからが本番だ』と激励されたそうです。斎藤は確かにプロでは成功出来ませんでしたが、引退後に恩師の教えを守り、野球界への恩返しを続けている。プロとしては大成できなかった彼が今でもひっぱりだこなのは、彼のそういった姿勢を多くの人が見ているからでしょう。
斎藤が生まれた1988年は、坂本勇人(巨人)、前田健太(米タイガース)、柳田悠岐(ソフトバンク)、秋山翔吾(広島)ほか、稀に見る豊作で、“ハンカチ世代”と呼ばれてきましたが、斎藤はその呼称を嫌い、『マー君世代だから』と言い続けてきました。しかし、最近の田中は不甲斐ない成績が続き、パワハラ問題でも味噌をつけ、すっかり晩節を汚している。そう考えると、やはり“マー君世代”ではなく“ハンカチ世代”が相応しいのかもしれません」(フリーのスポーツライター)
かつて斎藤は「マー君はウサギ、ぼくはカメ」と自らを例えたことがある。童話『ウサギとカメ』では、足の遅いカメが最終的に勝利して終わるが田中と斎藤は果たしてどうなるか――。