サードの佐藤輝明がもう少し上手くなったら完璧
中西:昨年の投手陣は、実力のある西(勇輝)や青柳(晃洋)が8勝どまりでしたが、村上が10勝、大竹が12勝した。岡田監督も全く予想していなかったはずです。
達川:岡田監督のローテーションの回し方がうまかった。信用してないわけじゃないだろうが、阪神が勝ち越していたカープ戦で大竹をよう投げさせよったもん。
中西:勝たせようということで、最初のうちは相手エースにはぶつけていませんでしたからね。
達川:そのあたりは仰木(彬)監督や星野監督、吉田(義男)監督に習ろうたんじゃないの。
中西:中継ぎも盤石で、不安は3年連続で60試合前後を投げたストッパーの岩崎(優)の疲労くらい。彼も含め、中継ぎ以降に左投手が4枚いるのは他球団にない強みですね。
達川:左では、ボクから見れば島本(浩也)にしても威圧感がないけど、岡田監督が木に登らせたよね。「回の頭から行くとダメだけど、ピンチになると抑えてくれる」と。
中西:そうそう。「こいつはランナーがおるほうがええねん」と、走者のいる場面で起用した。
達川:とにかく選手をよう見とるし、その気にならしとるけんね。岩崎が打たれても「3点差やから2点まではええんや」とフォローして、辛抱して使っていたから。
中西:そこは吉田監督の野球で、やられたら次の日にチャンスを与える。これまで下についた監督のいいとこ取りですよね。守備も、吉田監督がうるさく言っていたセンターラインを固めた。連覇に向けても、守備はレギュラーを変えようがない。
達川:強いて言えば、サードのサトテル(佐藤輝明)がもう少し上手くなったら完璧じゃないか。
中西:岡田監督も「サトテルはだんだん下手になっとる。1年目がいちばん上手かったやんけ」と言っていました(笑)。