スポーツ

【達川光男氏×中西清起氏・2024年プロ野球展望】セ・リーグは阪神連覇の可能性が高い?「心配はセンターラインの選手のケガだけ」

岡田阪神で2004~2008年に投手コーチを務めた中西清起氏(左)とご意見番の達川光男氏

岡田阪神で2004~2008年に投手コーチを務めた中西清起氏(左)とご意見番の達川光男氏

 岡田彰布・監督のもと38年ぶりの日本一を果たした阪神。勢いそのまま連覇なるか、阿部慎之助・新監督の巨人など他球団が阻止するのか。岡田阪神で2004~2008年に投手コーチを務めた中西清起(野球評論家)氏と、ご意見番の達川光男氏(野球評論家)が語った。【前後編の前編】

達川:去年の阪神は、1985年の日本一と状況がよう似とった。あの時は、中西と和さん(山本和行)の2枚ストッパーで、ケガした和さんのぶんまで中西が奮起した。去年もキャッチャーの梅野(隆太郎)がケガをして、坂本(誠志郎)が大きく成長したからね。

中西:岡田監督がリーグ優勝した2005年と比べても、主力が若いのが特徴です。その意味では、連覇の可能性は高いでしょう。2006年に連覇を逃したのはドラゴンズが強かったのが大きかったが、去年は対抗馬不在で、岡田監督も「しんどいゲームがなかった」と言っていた。

達川:9月の直接対決で、“カープが3連勝すれば面白くなる”という時があったけど、逆に3連敗。あれでほぼ決まったよね。

中西:6月下旬にDeNAに3連敗して首位を明け渡した時も余裕があった。この3連戦でDeNAはエース級を並べたが、阪神は4番手以下。主戦級の村上(頌樹)や大竹(耕太郎)も投げさせられる状況だったけど、岡田監督は先を見据えていると感じました。

達川:3回目の監督という経験と、欲がないから余裕があった。あと2008年の経験も大きいと思うよ。

中西:最大13ゲーム差をひっくり返された年ですね。あの時は選手にムチを打って追い込んでもなかなか勝てなかった。苦い思いをして66歳になり、孫もできて丸くなった。

達川:選手も孫みたいなもんやからね。前回は選手が子供くらいの年齢やったからすぐに叱っていたけど、今は孫だから「しょうがないな」という感じで、直接怒ったこともないんじゃないの。

中西:選手と直接しゃべってはいないですね。何か言われるのはコーチ。岡田監督から「何を考えて打ちにいったんや。聞いてこい」と言われているのが水口(栄二・打撃コーチ)ですわ。

達川:水口と平田(勝男・ヘッドコーチ)、藤本(敦士・内野守備コーチ)が怒られ役よ。

中西:平田ヘッドが岡田監督の性格を知り尽くしているので、選手とコーチの間で中和してますわ。

達川:平田は星野(仙一)さんの下にもいたし、色々と学習しとるからね。でも一番いけんのは、平田がアサヒビールのネットCMに出ていることよ。

中西:あのCMのきっかけになった日本一祝賀会のビール掛けでのセリフ、ほとんどオレのパクリですよ(笑)。20年以上前に、コーチ会議で平田さんから「中西、締めろ」と言われて、「宴も竹中直人」とか「このあたりで中島(中締め)みゆき」とかやっていたんです。「おつかれ生です」は言っていなかったけど(笑)。

達川:平田は、のし付けてビールを持って来んといけんな!

関連キーワード

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン