国内

《「スマホ禁止」も!》暴力団が通達文を出す”ただならぬ事情” 過去には安倍元首相国葬や東京五輪時なども

スマホ禁止が通達された(イメージ)

スマホ禁止が通達された(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。暴力団で「スマホ使用禁止」通達が出されたことから、ヤクザがスマホとSNSで怖れていることについて。

 * * *
『《SNSやYouTubeに流出》「組員はスマホ使用禁止!」有名暴力団が出した異例の通達文にあった”驚きの背景”』と題する記事が、3月13日のNEWSポストセブンで公開された。掲載されていたのは、「稲川会総本部御通知」という稲川会総本部が組員に対して出した通達文の写真だ。

 記事にもあるように通達文としてこのような文書が出されるのは珍しい。書面での通達は通常、破門状や絶縁状の類になる。これらは某組員を破門、絶縁したことを組内だけでなく外部や他組織、警察関係にも知らしめる内容のものであるが、今回の通達文は組内に対してだった。

 これが総本部から発信されたのは令和6年2月14日。内容は「稲川会館参集時(定例直参会・理事会)会館内には『スマートフォン・携帯電話・スマートウォッチ』の所持を厳禁とします。」続く但し書きには、「各事務所責任者及び当番者の方は各一家総長各組長に必ず通達する様御願い致します。」と書かれている。全国組織の暴力団としてブロック制を強いている組織なら、さしずめブロック通達ですませるぐらいの内容ではないだろうか。

 例えば他組織が過去にブロック通達として出したものには、ある事件で殺害された被害者がメディアやネットで○○組組員だったと報じられた時のことだ。「○○組に移籍後、右翼に専念するからと離脱、現在○○組とは一切関係ない」と被害者と組との関係を知らしめる内容のブロック通達を出した。現役組員が事件に関与となれば、いくら被害者とはいえ所属する組は痛くもない腹を探られるだろう。

 六代目山口組では、安倍元首相の国葬が行われた2022年9月、「明日の国葬の間、絶対に問題を起こさぬように。事件などを起こした者は厳罰に処す。なるべく外出は控えるように」と注意喚起を呼びかけるブロック通達を出した。東京オリンピック開催時もそうだが、国家あげての行事の時はヤクザも協力し、警備警護の警察には迷惑をかけないという意思表示だ。特殊詐欺事件が多発し世間を騒がせていた時は、各組織が組員のうち、特殊詐欺にもし関わっているも者がいれば厳しく処分するという内容のブロック通達を出した。現役組員が事件に関わっていれば、使用者責任で組のトップが逮捕される可能性があるからだ。通達には組織を守る危機管理の意味がある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン