NHKの「苦い記憶」
記者が話しかけると驚いた表情を浮かべたNAOKI。タクシーに乗り込むのはTAKUMA
実際、NHK局内からも「それくらいはパフォーマンスの範疇として認めてあげれば良いのに……」という声が上がったという。だが、上層部にとっては過去の苦い記憶がある。
「紅白では過去、本番でのパフォーマンスで何度も視聴者からの抗議を受けてきています。有名なのは2006年のDJ OZMAの『アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士』でしょう。リハーサルでは女性ダンサーが水着を着用してダンスをしていたのですが、直前になってOZMA側がNHKの許可なく全裸に見えるボディースーツで踊ったため、放送中からNHKにはクレームの電話が相次いだ。
これ以降、パフォーマンスについてはより一層厳しいルールが設けられることになり、リハーサルから厳しい視線が注がれている。『10-FEET』のパフォーマンスもフェス文化を理解している視聴者にすれば何も問題ないように思うのですが、国民の大多数が見ている紅白という特性を考えるとNHKも厳しく注意せざるをえなかったのではないか」(レコード会社幹部)
3月上旬、ライブ終わりのNAOKIに話を聞いた。記者が名乗ると困惑した表情を浮かべたが、紅白のリハーサルでの一件を伝えると、「え、(紅白の)リハーサルで? 覚えてないです」と苦笑いで答え、タクシーに乗り込んだ。出待ちのファンは、タクシーのNAOKIに向かって「ありがとうございました」と感謝のことばを投げかけていた。
NHKは「制作過程の詳細については、お答えしておりません」(広報局)との回答だった。
これからも圧巻のパフォーマンスを見せてほしい。
