ひこにゃんの目と鼻が碁石っぽいと話した草なぎ

ひこにゃんの目と鼻が碁石っぽいと話した草なぎ

SMAP時代は無言?

 確かにSMAP時代の囲み取材やコンサートのMCでは、達者な中居正広がまわし、香取がボケて、木村拓哉がツッコむというパターンができており、2010年あたりから、「実はいちばん面白いかも」と放送作家界隈で評判だった稲垣が、興味深いエピソードトークを披露してくれるようになった。そんな中、草なぎは確かに無言であることが多かったものである。

 だが、主演映画であり、座長として多くのキャストが並んだ舞台挨拶では自身が率先して盛り上げなければ…と思ったのだろう。今回の電波ジャックでも大半の番組が主演ドラマのタイトルに因み、「いいひと」と紹介し、おとなしめで優しい人柄の草なぎのエピソードを段積みしていくハズが、どれも「1本満足バー」のテレビCMのようなハイテンションで饒舌な彼ばかりが見られたものだ。

 さらに、ナレーションにはもう一言、「国民的スター」「演技派俳優」という文言も目立った。

『ミッドナイトスワン』以降、大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)や『罠の戦争』(カンテレ・フジテレビ系)、連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK)で存在感を発揮し、俳優としてまた大きく成長した草なぎ剛主演の『碁盤斬り』は、ある冤罪事件で娘と引き裂かれた男が武士としての誇りを賭け、仇討ちに挑む感動のリベンジ・エンターテインメント。俳優・草なぎ剛にとって、また新たな代表作が加わった。

◆山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

撮影/平野哲郎

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