スポーツ

【独占インタビュー】マダックスで勝利のピース! 小松大谷・西川大智が語った「大阪桐蔭さんに助けられました」 番狂わせの秘訣は“幻惑投法”

大阪桐蔭戦の翌日、カメラに向かってピースする小松大谷・西川

大阪桐蔭戦の翌日、カメラに向かってピースする小松大谷・西川大智

 春夏9度の全国制覇を誇るあの大阪桐蔭を完封する──それもたった92球という「マダックス(1試合を100球未満で完封すること)」で。そんな大仕事をやってのけ、第106回大会最大のジャイアントキリングを演じたヒーローが石川・小松大谷の西川大智だ。大阪桐蔭戦(8月14日)の翌日、練習後の西川にカメラを向けると、ニヤリと笑って彼のほうからこんな提案をしてきた。

「ピースしましょうか?」

 地元である石川の出身で、源義経と武蔵坊弁慶に縁ある「安宅(あたか)の関」近くで育った。なんとも素朴で、愛らしい球児だ。そんな西川が独占インタビューに応じてくれた。

「昨日の夜は知り合いからLINEの連絡がすごくて、インスタ(グラム)のフォローもすんごい数がきました(笑)」

 完封した経験は、野球人生で2度目だという。小学生の頃も、中学生の頃も完封の経験はなかったが、高校3年生となったこの夏、石川大会決勝の星稜戦と、甲子園の大阪桐蔭戦で達成した。いずれも圧倒的に優勝候補と目されていた相手だ。

「疲れはまったくないですね。92球で完投したことも人生初です。(マダックスを)練習試合では狙ったことがあるんですけど、その時は狙いすぎて打たれました(笑)。昨日は大阪桐蔭さんに助けられました」

 相手打線に助けられた──その真意を聞くとこう語った。

「僕はインコースに投げ込むボールをいかに速く見せるかにこだわっているんですけど、大阪桐蔭の打者はインコースに厳しい球を投げても、当たりにはこないで、避けてくれる。自分としては死球になって走者を背負うほうが嫌です。そういう意味で、助けられました」

 打力に自信を持つ桐蔭の打者は、無理に死球をもらうよりも、投じられたストライクボールをきっちり打ち返そうとする姿勢を貫いているように西川には見えた。それを逆手にとって、少ない球数で桐蔭打線を仕留めていった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン