国内

【小泉進次郎氏の総裁選出馬】「50歳までは出馬禁止」と語っていた父・純一郎氏の心境が変化した森元首相らとの会合 同席した田原総一朗氏が明かす「内幕」

5月14日、会合を終えた小泉純一郎氏と、武部勤。元幹事長(左)、山崎拓・元自民党副総裁(右)ら小泉政権を支えた重鎮OBたち(撮影/水田修)

5月14日、会合を終えた小泉純一郎氏と、武部勤。元幹事長(左)、山崎拓・元自民党副総裁(右)ら小泉政権を支えた重鎮OBたち(撮影/水田修)

 過去最多となる候補者が名乗りを上げ、例を見ない大混戦になるとみられる自民党総裁選。小泉進次郎氏が有力候補に浮上した背後には、やはり「父」の存在があった。聴衆を熱狂させる演説、踏み込むタイミングを間違えない勝負勘、そして冷徹な選挙戦略───そうした政治家としての力量で周囲を圧倒した「小泉劇場」が令和の世に甦るのか。【全3回の第1回】

「50歳になるまでは総裁選に立ってはならない」

 候補者乱立の自民党総裁選の行方をじっと凝視している人物がいる。

 かつて国民の支持を完全に失い、支持率一桁まで落ち込んだ森内閣の後を受けて登場し、支持率85%へと奇跡の回復をなし遂げて“自民党の救世主”となった小泉純一郎・元首相だ。

 その純一郎氏が、息子・進次郎氏への「50歳になるまでは総裁選には立ってはならない」との戒めをあえて解き、出馬を解禁した。この恐るべき政治勘を持つ父に、何が見えたのか。

 出馬解禁までの経緯を改めて検証すると、その真意が浮かんでくる。

 純一郎氏が、息子に「50歳まで出馬禁止」を申し渡していることを明かしたのは昨年12月、山崎拓・元自民党副総裁、武部勤・元幹事長、亀井静香・元政調会長らかつて小泉政権を支えた重鎮OBたちと定期的に開いている会合の席だった。

 折しも、裏金問題で岸田内閣が窮地に追い込まれ、ポスト岸田が注目されはじめた時期だっただけに、“進次郎出馬せず”の情報は政界に衝撃を与えた。

 その後も、純一郎氏は「出るべきじゃない」と言い続けた。山崎氏がこう証言する。

「会合では基本的に昔話をしているが、総裁選があるということで進次郎の出馬にも話が及んだ。小泉は今年3月の会合でも5月の時も『出るべきじゃない』と言っていた。理由は政治経験が乏しいからということ。総裁になるのも、総裁選に出るのもまだ経験不足だということです」

 それは自身と同じ道を進もうとする息子への訓戒だったのだろう。山崎氏が続ける。

「小泉自身は若い頃から熱心に政策に取り組み、修練を積んできた。私と加藤紘一と小泉でYKKを組み、当時は経世会(竹下派)が全盛で政界を牛耳っていたなか、それに抗って党の活性化をしてきたと思う。そうやって党務や政治抗争についての経験も積んだ。小泉は当選8回までに大臣を2回やり、総裁選に3回出馬したから、3回にわたって自身の政策を取りまとめた。そんな小泉からすれば、進次郎の経験はまだ十分ではないと見えたのでしょう」

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト