芸能

《俳優・田村亮が知る亡き兄の素顔》母は田村「正和」ではなく名前は「和子」に決めていた、隣接する兄弟の自宅が2階で繋がっていた意外な理由

アイキャッチ2本目候補①

私生活が謎に包まれていた田村正和さん

 山村美紗サスペンス『狩矢父娘シリーズ』(テレビ朝日系)や『暴れん坊将軍』シリーズ(テレビ朝日系)などの時代劇で活躍してきた俳優・田村亮さん(78)。大正の無声映画時代から昭和の初めにかけて活躍した大スター・阪東妻三郎さん(享年51)の4男で、長兄・高廣さん(享年77)、三兄・正和さん(享年77)と“田村3兄弟”として知られる。ともに活躍した家族とのエピソードを聞いた。【全3回の第2回。第1回から読む

 * * *
 僕は阪東妻三郎の4男として生まれ、2番目の登司麿(としま)兄貴以外の僕ら3兄弟は役者になりました。兄弟それぞれ「オヤジに似てる」と周りからよく言われるのですが、僕らは誰も「自分は似てる」とは思わないんですよ。役者になることも、長兄の高廣兄貴も僕も、もともとは考えていなくて、なりたい、と最初から思っていたのは、正和兄貴だけでした。

 オヤジは僕が小学校1年生のときに亡くなったので、僕が役者になることについて賛成とも反対とも聞いたことはありません。オヤジが人気俳優だというのはわかっていましたが、役者としての顔を家で見せることはありませんでした。ただ、自宅の離れにあったオヤジの事務所に、セリフが書かれた巻き紙が壁にズラッと貼ってあるのを見たことはありました。それを歩きながら読んでセリフの練習していたんだ、と聞いたことはあります。

だから、僕にとっては、オヤジは外では大スターでも、家では優しいお父ちゃんでした。怒られるどころか、大きな声を上げるのを聞いたこともありませんでしたから。僕が良い子だったから、というのもありますけどね、ホント(笑)。やっぱり、オフクロに厳しくしつけられていましたからね。

オヤジはお節句や七夕などまつりごとのときは、よく一緒に遊んでくれました。お節句のときは家中を回って、豆まきをしました。といっても、豆をまくのはオヤジで、僕はオヤジが「障子を開けろ!」「鬼が入ってくるから早く閉めろ!」という声に合わせて開け閉めしていただけ(笑)。オヤジがいちばん無邪気に、子どものようにはしゃいでいたんです。

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト