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《『家なき子』から30年》安達祐実が“子役の壁”を乗り越え、「2度目の主演ブレイク期」へ 飛躍する43才女優の今を解説 

主演女優として再ブレイクしている安達祐実

主演女優として再ブレイク期に突入している安達祐実

 安達祐実(43才)主演で放送前から話題を呼ぶ『夫よ、死んでくれないか』(テレビ東京系)。安達といえば、1994年と1995年に放送された『家なき子』(日本テレビ系)で大きな注目を集めた。そして今「主演女優として再ブレイク」への期待がかかる。そんな安達について、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 

 * * * 
 7日(月)夜、そのタイトルと内容が放送前から物議を醸しているドラマ『夫よ、死んでくれないか』(テレビ東京系)がスタートします。 

 ドラマの主な内容は、不倫夫、モラハラ夫、束縛夫に悩まされる妻たちの復讐劇。「幸せを取り戻すためなら手段を選ばない。たとえ夫を殺してでも……」と懸命にもがく親友3人の物語です。 

 その親友3人を演じるトリプル主演のトップクレジットは安達祐実さん(残り2人は相武紗季さんと磯山さやかさん)。安達さんと言えば、今年で女優デビューから35年、代表作『家なき子』(日本テレビ系)の終了から30年の節目を迎えます。 

 昭和時代から「子役は大成しない」と言われ、安達さんにもそのジンクスが危ぶまれたものの、ほぼ毎年途切れることなくドラマ・映画などに出演。子役時代は主演が多くを占めていましたが、結婚・出産を経てからは助演としての出演が定着していました。 

 しかし、昨秋の『3000万』(NHK総合)でひさびさにプライム帯の主演を務め、さらに今春も話題作の主演に起用。昨年の主演映画『三日月とネコ』、ヒロインを務めた舞台『ボイラーマン』なども含め、「主演女優として再ブレイク」というムードが漂いはじめています。 

ジャンルと役柄を問わない万能性 

 なぜ安達さんは再び主演としてフィーチャーされているのか。近年の出演作と役柄にそのヒントが潜んでいます。 

 安達さんは現在、大河ドラマ『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合)にも出演。女郎屋の女将を貫禄たっぷりに演じています。 

 昨年を振り返ると、『3000万』では、思わぬ形で大金を手にして人生を狂わされる通販サイトの派遣社員。『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)では、「バツイチ男嫌い」のクールビューティーな看護師。『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)では、超高精度動的教育用AIプログラムで作られたAI教師。『愛してるって、言いたい』(FOD)では、愛されることや幸せを考え直す39歳独身の薬剤師。『パティスリーMON』(テレビ東京系)では、舞台となる洋菓子店のオーナーパティシエに憧れられる女性。 

 さらに一昨年は、『うちの弁護士は手がかかる』(フジテレビ系)では、主人公の相談相手でズバズバとした物言いの元芸能マネージャー。『大奥』(NHK総合)では、徳川吉宗の孫で次期将軍の座を狙う野心家の松平定信。『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)では、10歳の天才外科医の母で、寿命にかかわる遺伝子の研究者。『星降る夜に』(テレビ朝日系)では、出産中に胎児とともに亡くなってしまう女性。『スタンドUPスタート』(フジテレビ系)では、就業経験ゼロの専業主婦からマンション管理を行う企業社長になる女性を演じました。 

 専業主婦から派遣社員、看護師、研究者、社長、さらにはAIまで。現代劇も時代劇もOK、正義も悪もOK。安達さんがいかに多彩なジャンルの作品に出演し、さまざまな職業や境遇の役柄を演じているかがわかるのではないでしょうか。 

 小柄ながら存在感は大きく、インパクトを与えることもアクセントになることも可能。どんなジャンルのどんな役柄でもオファーできる超万能性が最大の強みでしょう。しかもそれを主演、助演、ゲスト出演を問わずに務められるところに凄みを感じさせられます。 

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