スポーツ

「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道

大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)

大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)

 米MLBが“新兵器”に揺れている。名門ヤンキースが、ブルワーズとの開幕第2戦で1試合9本塁打の球団新記録を更新。開幕3連戦で計15本塁打のメジャータイ記録をマークした。スポーツ紙デスクが言う。

「原動力となったのがヤンキースの新兵器でした。物理学者で、元球団職員のアーロン・リーンハート氏が開発した『トルピード(魚雷)バット』を使い、ヤンキースの選手たちが本塁打を量産しました」

 従来のバットはグリップ部分が細く、バレルと呼ばれる先端部分が最も太くなっている。だが、この新型バットは先端部より手前にあるメーカーのラベル付近で最も太くなり、先端に向かって緩やかに細くなっている。バッターが最も多くボールを打っている部分を厚くすることでミートしやすくなり、飛距離が出るようだ。その特殊な形状から「魚雷」と呼ばれている。

「MLBで定められているバットの太さ(最大直径2.61インチ=約6.6センチメートル)、長さ(最大42インチ=約106.7センチメートル)に適合しています。そのため、新型バットが球界全体に広がっていく可能性がある一方で、早くもSNSでは『野球が破壊される。禁止にするべきだ』との意見が出ています」(同前)

 実際にどれほどの効果があるのか。『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2025』の編著者で、スポーツジャーナリストの友成那智氏が分析結果を語る。

「ヤンキースの開幕3連戦での15本の本塁打のうち、トルピードバットのお陰で出た本塁打をチェックしてみました。ヤンキースでこのバットを使っているのは5人で、打った本塁打は計9本。9本のうち、大きくフェンスを越えた本塁打、つまりバットに関係なく本塁打になっていたものを除くと6本がこのバットのお陰だとみています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン