芸能

松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂

漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中

漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中

 NHKの連続テレビ小説『あんぱん』が3月31日に放送開始され、早くも大きな注目を集めている。このドラマは、国民的アニメキャラクター「アンパンマン」の作者であるやなせたかし氏と、その妻である小松暢(のぶ)氏をモデルとし、二人の夫婦としての努力や苦労が描かれる。

 物語の舞台である地元・高知県における初回放送の平均世帯視聴率は、ビデオリサーチの調査によると26.2%であり、同様に高知を舞台とした前作『らんまん』(2023年)を凌ぐ好調な滑り出しを見せている。

 今作のヒロインは、漫画家・柳井嵩(北村匠海)を支える妻・朝田のぶを演じるのが今田美桜(28)。そして、嵩の母親・登美子役を演じて話題なのが松嶋菜々子(51)だ。高い教養を持ちながら、気まぐれで奔放。時には“闇”を感じさせることも──。

 登美子はすでに夫の清(二宮和也)と死別しており、第3話では再婚するという手紙を置いて、家を出て行ってしまう。嵩は登美子を追いかけるが、「すぐ迎えにくるから」と告げて、去って行った。

〈酷い〉〈たかしちゃんがあまりに不憫すぎる…〉〈それはないやん〉と、登美子の行動を非難する声がSNSに溢れた。だが、「こうした役こそ松嶋さんの真骨頂」とテレビ誌記者は言う。

「松嶋さんと言えば悪女役です。『あんぱん』と同じく中園ミホさんが脚本を務め、松嶋さんの出世作となった『やまとなでしこ』(フジテレビ系、2000年)では、“男は金”と断言し、社会的ステータスで相手を値踏みするCAを熱演しました。その後も『砂の塔』(TBS系、2016年)、『王様に捧ぐ薬指』(TBS系、2023年)では人を陥れる冷酷な女性を演じています」

『あんぱん』で嵩の“育ての父”となる柳井寛役の竹野内豊(54)も、松嶋のそんな魅力を知る一人だろう。2人の共演ドラマ『氷の世界』(フジ系、1999年)では、関わった男性が次々に不審死を遂げていく妖しい女性教師を松嶋が演じた。

「他の女優が避けるような役でも挑戦するのが松嶋さんの強みです。今作も朝ドラらしくない、癖のある母親役ですが、久々の中園さんとのタッグということもあってオファーを快諾。モチベーションは非常に高いといいます」(松嶋を知る芸能関係者)

 NHKの公式ドラマガイドブックのなかで、中園氏は今作での松嶋について〈書いていて特に筆がのる〉と明かし、こうコメントしている。

〈母親のエゴを感じさせる女性です。松嶋さんをイメージすることで、安心して思いきり書くことができています〉

 心の内がなかなか読めない登美子。これからどのように物語を引き立てていくのか。

※週刊ポスト2023年4月18・25日号

関連記事

トピックス

公選法違反の疑いで刑事告訴され、書類送検された斎藤知事(左:時事通信フォト)と折田楓氏(右:本人SNS)
“公選法違反疑惑”「メルチュ」折田楓氏の名前が行政SNS事業から消えていた  広島市の担当者が明かした“入札のウラ側”《過去には5年連続コンペ落札》
NEWSポストセブン
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン