伊東市役所
「だって卒業してないんでしょう、卒業したなら卒業した証明なんてすぐ出せるじゃないの、私の高校なんか(学校自体が)無くなっちゃったけど別の高校が出してくれたわよ。普通みんなそんなのわかる話じゃない、わかんないのはあの人(田久保市長)だけでしょうよ。わかんないふりかもしれないけどね」
これまたあたりまえの話で「みんなそんなのわかる話」もまたもっともだ。卒業したなら卒業証明書を出せばいい、ただそれだけ、そしてそれは簡単に手に入る。卒業証書をちら見せする必要もない。そもそもが除籍であったのに。
「卒業証書ね、あれ本物なの? だって卒業してなかったんでしょう? だったらなんで卒業証書があるの?」
いろいろ聞かれてしまったが困る。憶測であれこれ言うわけにはいかないがそれこそ「みんなそんなのわかる話」を口に出してしまいそうだ。万が一にも東洋大学が除籍にしたのに卒業証書を授与していたとするならそれこそ大変な事件になってしまう。
伊東市議会の議長はその卒業証書を「ちら見」させられたとして〈結局嘘のものだった、偽造しているものだった、ということになりますよね〉と語る。ただの嘘つきだけでなく最悪の事態になりかねない。市長としての道義的な責任はもちろん公職選挙法違反に問われかねない。
「もうみんなわかってる話なのよ、あんな目をぱちくりさせたり首すくめて笑ってみたり、ただ卒業してませんでした嘘でした申し訳ありませんってなんで言えないのかね。卒業してないのは事実なんだから。でもじゃあなんであの卒業証書ってあったのかしらね」
その卒業証書、田久保市長によれば〈残念ながら、えー、卒業を証明するものとしては、えー、機能しなくなってしまった〉とのことで、じゃあそれこそ卒業を証明するものとは何だったのか、そもそも何が残念なのかわからないがその「卒業を証明するもの」自体が怪文書になってしまっているような気がする。繰り返すが〈東洋大学法学部卒業〉としなければよかっただけの話である。
出直せば再当選の可能性
キネマ通りで自転車を押していた別の60代男性に話を聞く。だいたいこれまでの方々と同じで「嘘」についてだったが意外な話をしてくれた。