2026年春から放送される連続テレビ小説『風、薫る』の主人公に抜擢された上坂樹里
2026年春から放送される連続テレビ小説『風、薫る』(NHK)の2人目の主人公に抜擢された19歳の俳優・上坂樹里(こうさか・じゅり)。俳優としての目標の存在に、2021年放送の『おかえりモネ』(NHK)で主演を務めた清原果耶を挙げる上坂が、演じる時に考えていること、そして朝ドラのW主演としての決意を語った。(一部敬称略。前後編の後編。前編を読む)
“普通の人”を演じるのが一番難しい
幼少の頃からテレビを当たり前のように見てきた上坂にとって、演じるという行為はテレビの画面の向こう側の出来事のように感じていた。そんな遠いものを自分自身がやるという試みに今までにない胸の高まりを感じたと明かす。
「台本をもらって誰かになりきって喋るということ自体が新鮮で、楽しいなという感覚が湧き出てきたんです。演じることの楽しさは、自分ではない自分に出会えるところかもしれません。自分自身と役柄の人物との共通点を探すことも楽しいですし、自分とは反対の性格や、自分にはないものを持っている役柄と出会った時は、自分が表現したらどう見えるのだろうという好奇心が生まれます。それをうまく表現できるかどうかは自分の力次第ですが、そういうのを考える時間はとても楽しいです」
上坂にとって「うまい演技とは何か」と聞くと、言葉を選びながらも真摯に答えた。