特番に引っ張りだこの上沼恵美子
8月22日放送の『ザ・共通テン』(フジテレビ系)は、「大阪2大名物!NG無し 上沼恵美子自宅突撃&ヒロミ初USJ絶叫SP」とサブタイトルをつけた2時間特番だった。冒頭、「(上沼とUSJ)どっちか1つでいいでしょ」と引き気味だったのはヒロミ。上沼との共演は2023年8月、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系)が番組終了から2年ぶりに復活したときの「1回だけ」と明かしていた。ちなみに同番組は上沼の名言をクイズとして出題し、日テレ内に眠る貴重映像から芸人としての立ち振る舞いを学ぶという企画だった。
現在のレギュラーは2本のみ
「上沼さんが在京局のバラエティー番組で重用されるようになったのはその頃からですね」とは制作会社プロデューサーだ。
かつては”西の女帝“”関西の視聴率女王“と呼ばれ、全ての在阪テレビ局で冠レギュラー番組を持ち、浪花の毒舌主婦代表として大人気を誇っていた上沼だが、『今夜はえみぃ~GO!!』(MBSテレビ)が2008年3月に終了、『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)が2020年7月24日で終了、『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(朝日放送テレビ・テレビ朝日系)が2022年4月1日で終了と次々と姿を消し、現在のレギュラーは、テレビが『上沼・高田のクギズケ』(読売テレビ・中京テレビ)、ラジオが『上沼恵美子のこころ晴天』(朝日放送ラジオ)の2本のみとなっている。
「なかでも、『~えみちゃんねる』の一件では、番組終了の伝え方などスタッフの対応が無礼だったと、上沼さんは関西テレビのことを今でも恨んでいます。
とにかく“礼儀”にうるさい方で、挨拶がしっかりしてなかったり、上沼さんを関西のローカルタレントとして下に見ているような東京のタレントのことは番組でも実名で怒ったりもしていましたね」(在阪局ディレクター)
在京局の番組は「やりやすい」「楽しい」
その代表が、『NHK紅白歌合戦』で共に司会を務めた古舘伊知郎だ。上沼曰く、1年目は無視され続けたという。
さらに司会者が出場歌手と対面でやりとりする“面接”と呼ばれる打ち合わせでも上沼と目を合わさなかった大物歌手がいたと言い『ザ・共通点』では、ヒロミやホラン千秋、チョコレートプラネットらを自宅に招き、懐かしのエピソードの数々が披露された。
招き入れる際には、2018年、『M-1グランプリ』(朝日放送テレビ・テレビ朝日系)の大会終了後に、とろサーモンの久保田かずのぶとスーパーマラドーナの武智がインスタライブで上沼の審査を大批判した翌日、マスコミが自宅の門扉前に押し寄せた話も挟み込んだ。
さらに毎週、東京から大物ゲストがやってきた『いつでも笑みを!』(関西テレビ・フジテレビ系、2005年3月終了)のことを思わせるトークでは、大女優は上沼の顔を見ないで天井を見回す“共通点”があったと吐露。
在京局の番組は「やりやすい」「楽しい」と言い、大ファンの上川隆也に「4回も会わせてくれた。大阪では誰にも会えなかった。首都はちゃうなー」と在京テレビ局の“おもてなし”には満足気だった。
「いやいや、在阪局が上沼さんに何もしてこなかったワケでは決してありません。4月の誕生日や12月のクリスマスには、タレントクロークや楽屋に飾り付けをして、番組からはもちろん、出演者全員が上沼さんに豪華なプレゼントを渡していましたよ。先日の『ザ・共通テン』で、上沼さんが自身の全盛期に、好きだと言った首を振るサンタクロースの人形が40体ぐらい贈られたと話していましたが、それもご機嫌をとるためのものですよ。
それでも、『今日は“姫”の御機嫌が良くない』とスタッフが震え上がる日は少なくありませんでした。長年ついていた女性マネジャーやヘアメイクさんと突然仲違いすることも何度かあって、周囲は常にヒヤヒヤしていましたね」(在阪局キャスティングプロデューサー)