2022年6月19日、令和国民会議(令和臨調)発足大会であいさつする新浪剛史氏。令和臨調は第1期の活動を6月に終了しており、第2期は2025年末をめどに活動する予定。新浪氏は運営幹事の一人(時事通信フォト)
ただし、これら新浪氏のジェンダー平等についての発言もまた一方的過ぎる、言いたいことはわかるが具体策がなく、それこそウケ狙いと批判は多かった。また中国と日本の問題で経済優先ゆえの中国寄りの発言や擁護の姿勢が多く見られたことも、今回の騒動と関係なく蒸し返される結果となった。直近でもサントリーHDは中国のワイン事業で60億円の売却損が発表(2025年8月)されたばかりだった。
トップがそうなら会社も腐ってると言うなら……
そして30代女性、印刷会社ではデザインを担当している彼女だが、いわゆる「推し」のためにこう語る。
「まるでジャニーズ(当時)のタレントが全員犯罪者みたいな言い方で仕事を奪うようなことを言ってましたよね。問題があったことは事実でしょう。それは(旧ジャニーズも)認めています。だからといってジャニーズのタレントを使うことは児童虐待を認めることになるとか、それはないでしょう」
2023年の故・ジャニー喜多川氏による性加害問題について新浪氏は確かにそう発言している。ジャニーズのタレントを使うことは国際的な非難を浴びるとも。ちょっと主語が大きい。当時を何も知らない若者までジャニーズというだけで仕事を奪え、干せと経済界のトップが言ったと受け取られかねない。この発言の主語の大きさは新浪氏の特徴でもあるのだが。
「意見そのものは自由でしょうけど経済界のトップでしょう、もう少し考えるべきじゃないでしょうか。実際、トップがそうなら会社も腐ってると言うなら、それこそサントリーもそうと言われても仕方ないですよ」
今回の新浪氏の疑惑は不確定のため断定はしないが、辞任している以上は責任問題とするなら「ブーメラン」と言われるのもまた必然である。サプリ屋のトップが他者の違法サプリ、もうこの段階で厳しい。
サントリーは酒造メーカーや飲料水メーカーとして名高いが、近年では若者のアルコール離れや少子高齢化を見越して健康食品に力を入れている。とくにサプリは積極的にPR展開もしているが、それが代表取締役会長が知らなかったか勝手に送りつけられたかはともかく、大麻由来の成分の含まれた違法サプリを購入した疑いをもたれてはどうしょうもない。