ライフ

男性が信頼する美容医療の情報源は「クリニック公式サイト」が最多、施術経験者が受けた体の施術は「脱毛」「男性器整形」が上位、矢野経済研究所の最新調査

男性が信頼する美容医療の情報源は「クリニック公式サイト」が最多(写真/イメージマート)

 男性が美容医療を利用する際に、参考にする情報源として最も多いのは「クリニック公式ホームページ」だった。

 矢野経済研究所が2025年7月~8月に20代から50代の男性400人を対象にしたアンケート調査を実施。男性の美容医療の受け方についての実態の一端が示された。

気になる第1位は「シミ・あざ・ほくろ除去」

・調査対象:美容医療の経験者200人+興味はあるが未経験の200人、計400人
・実際に受けた身体の施術(経験者):1位:特にない、2位:脱毛、3位:男性器の整形(前年は3位に脂肪吸引)
・情報源の上位:1位:病院・クリニックのホームページ、2位:比較サイト、3位:ネット記事

 今回の調査対象は、美容医療を受けたことのある経験者200人と、興味はあるが未経験の200人で構成されている。

 全体の結果によると、顔の施術で気になる部位は、「シミ・あざ・ほくろ除去」「ひげ脱毛」「ニキビ・ニキビ痕」が上位。身体では「脱毛」が最も多く、「特にない」が続き、3位は「わきが・多汗症」となった。この順位は2024年の調査と変わっていない。

 一方で、実際に経験者200人が受けたと回答した施術は、顔ではひげ脱毛やシミ・あざ・ほくろ除去が多く、ニキビ・ニキビ痕の施術が続いた。身体では「特にない」が最多で、次いで「脱毛」「男性器の整形」が挙がった。昨年、体の施術で受けたことがあるものとしては、3位に脂肪吸引が入っていたが変化していた。

 施設選択の理由は「価格が明瞭」「場所がよかった」「技術が高そう・症例数が多い」の順で、1位と2位が入れ替わった。

 情報源としては「病院・クリニックのホームページ」が最多となっていた。続いて「比較サイト」「ネット記事」が多かった。YouTubeやSNSを利用したとの回答も一定数あり、情報収集の多様化が進んでいるが、ホームページが参考にされているのは注目される。

女性も参考にするホームページ

・男性の不安要因(過去調査):2023年は「費用」「安全性」「トラブル」、2024年は「漠然とした怖さ」が主な利用障壁として挙がっていた
・女性400人への調査(2025年6月):美容医療経験者の情報源1位は「病院・クリニックのホームページ」、2位「比較サイト」、3位「ネット記事」
・共通傾向:男女ともに最も信頼されている情報源は「公式サイト」。

 ヒフコNEWSでは過去にも矢野経済研究所の男性美容医療調査を紹介してきた。

 2023年調査では「費用」や「安全性への不安」、さらに「トラブル」が、2024年には「怖い」という漠然とした感情が、利用をためらう理由として浮上していた。

 今回の調査で注目されたのは、実際に利用した男性が「どの情報を信頼して行動につなげたのか」という点で、経験者と未経験者の間で情報源をどう使いこなすかに差があることが見えてきた。

 矢野経済研究所は2025年6月に女性400人を対象にした調査も実施している。こちらでも、美容医療経験者の情報源の第1位は「病院・クリニックのホームページ」、2位は「比較サイト」、3位は「ネットの記事」で、男性調査と同じ傾向が示された。さらに、女性では利用動機として「コンプレックスの解消」「老化予防」「自己肯定感の向上」が経験者・未経験者を問わず共通して上位に並んでいる。

 男女を問わず「公式サイト」が最も信頼され、そこに掲載される価格や技術情報が行動を左右しているといえる。裏を返せば、トラブル報道や「怖い」という感情が広がる中で、安心感を与える公式情報が利用のカギを握ることを浮き彫りにした結果ともいえる。

参考文献

男性の美容医療に関する消費者アンケート調査を実施(2025年)

美容医療に興味ある男性、利用しない理由の3位は「トラブル」、矢野経済研究所が調査

男性美容をためらう理由に「怖い」が浮上、費用や安全性への不安に次ぐ、矢野経済研究所が最新調査を報告

20代~50代女性、美容医療経験者の情報源1位は「ホームページ」、経験者と未経験者で一致する利用動機トップ3、矢野経済研究所が2025年アンケート結果を報告

【プロフィール】
星良孝/ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表、獣医師、ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

ヒフコNEWS

ヒフコNEWSは、国内外の美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイトです。美容医療に関連するニュースを中立的な立場から提供しています。それらのニュースにはポジティブな話題もネガティブな話題もありますが、それらは必ずしも美容医療分野全体を反映しているわけではありません。当サイトの目標は、豊富な情報を提供し、個人が美容医療に関して適切な判断を下せるように支援することです。また、当サイトが美容医療の利用を勧めることはありません。

関連キーワード

トピックス

クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
“飛ばし屋あいちゃん”の異名も
《女子ゴルフ後藤あい》16歳ドラコン女王“驚異のぶっ飛び”の秘密は「軟らかいシャフトで飛ばす」 アマチュアゴルファーでも実践できるのか? 専門家が解説
週刊ポスト
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン