宮内庁の対応は?
皇室動画編集バイトを募集するアカウントや受注者、参考動画のチャンネル運営者は取材に応じなかったが、募集を掲載したクラウドワークスから、以下の回答があった。
「当社は個人が仕事を受発注できるプラットフォームを提供している立場であり、(中略)掲載される個々の仕事内容は、当社の指針を反映するものではありません。発注された仕事に関しては、利用規約や仕事ガイドラインに沿って禁止事項の違反を確認しており、違反が確認された場合は公開を差し止めております」(広報・IRグループ)
ガイドラインの禁止事項には、〈特定の組織・職業・人物(中略)などのあらゆる対象に対し、事実誤認や印象操作などがおこなわれる恐れがあると判断できる依頼〉などの記載がある。秋篠宮家に関する〈参考動画〉は該当しないのか改めて問うと「もし参考動画どおりに作成された場合は規約違反となる可能性があるため、該当の仕事の中断やクライアントの利用制限などを検討いたします」(同前)とした。
批判の矛先が秋篠宮家に向く理由について、皇室ジャーナリストの神田秀一氏はこう言う。
「長女の眞子さんと小室圭氏の結婚をめぐる問題で秋篠宮家への批判が過熱したことが始まりでしょう。悠仁さまの成年式があり、皇位継承者の立場が再注目され、ネット上の一部で批判が拡散していると考えられます」
対応すべき立場にあるのは宮内庁になる。
「宮内庁がインスタグラムで情報発信を始めたのは、秋篠宮さまの強い要望からとの話もあります。宮内庁を通してSNSの発信に力を入れ、偽情報や批判記事が飛び交う現状に対応したいとの気持ちからではないでしょうか」(同前)
宮内庁に聞くと「積極的な情報発信で皇室に対する国民の理解の増進に努めている。そのために定期的にインスタグラムで投稿することとした」(総務課報道室)と回答。
直面する新しい課題に、早急な対応が求められる。
※週刊ポスト2025年10月10日号