2015年、住民投票で反対が過半数を占めた結果を受け、記者会見する橋下徹大阪市長(左)と松井一郎府知事(いずれも当時・時事通信フォト)
橋下氏と高市氏の確執はよく知られている。
今年8月には、橋下氏が読売テレビの『そこまで言って委員会NP』で「高市さん、いろんなところで、中国に対してとかマッチョなこと言うけれども、ここで本当に高市さんがそれだけの勇気と覚悟があるんだったら、自民党から同じような思想の人を全部引き連れて、それこそ参政党なのか日本保守なのか、そっちのほうとグループ組めばいいんだけど、高市さんはやんない」と発言し、高市氏がSNSで反論して火花を散らした。
3年前の2022年にも討論番組『日曜報道 THE PRIME』でロシアのウクライナ侵攻をめぐって直接対決。橋下氏が「最高指揮官ならどこをゴールにして戦わせるか」と質問すると、高市氏は「申し訳ないですけど最後まで」と答え、橋下氏が「戦う一択の高市さんは国家指導者として危険だ」と批判した。
前出・維新関係者は橋下氏が高市首相と肌が合わない理由をこう話す。
「橋下さんは安倍晋三・元首相と深い親交があり、高く評価していたが、嫌中派とか、保守を売りにする、いわゆるビジネス保守を嫌っている。高市さんのことは安倍さんの後継者とは思っていないのではないか」
橋下氏自身、高市内閣の発足にあたってテレビ番組で、「高市政権に懸念しているところ、たくさんありますけど、でも政治家としてあの苦しい状況の中から、権力を取ってきたっていうこの実行力はすごいものがありますね」と語ったうえで、「ただ反面、行きすぎのところは僕は厳しく見ていきたいと思います」と釘を刺している。
