悩みに悩んだ「結婚公表時期」
当時、ここまで高槻のことが話題になったのは『Aqours』のフィナーレライブが6月に控えていたことも大きかっただろう。「公表時期を後にずらせば良かったのではないか」と問いかけると、高槻は苦慮の表情を浮かべ、こう口にした。
「私も悩みました。10年間、真剣にやってきたので。一方で、私も交際を始めた時から結婚を意識していたので、“交際記念日に結婚しよう”というのは交際当初からの約束でした。インドは結婚式で行なう儀式がとても多いので、一度式をずらすと、日取りもどんどん先になってしまうんです。
なにより結婚発表をしないというのが、ファンのみんなに失礼なのかなと。私は仕事とプライベートはしっかり分けて考えるタイプで、そういった性格をみんなもわかってくれていると思い、発表することにしました。関係者やメンバーにも発表前に結婚の報告はしていてお祝いの言葉をもらっています」
今年9月、高槻はYouTubeで「インド人と結婚 本人が真相を語る」と初めて騒動に言及した。同時に所属事務所は「配偶者の方に関して、インターネット上では一部の心ない書き込みや、事実無根の憶測、人種的偏見を含む誹謗中傷が多数確認されております」と声明を発表した。
「こうやって明かしたことで、私にとってもファンの人にとっても良かったのかなと思います。ファンの方も長い間、“あの写真はなに?”と思っていたでしょうし、私も申し訳ないという思いがありました。
SNSで今もいじってくる人はいるけど、あまり悪いいじりには見えづらくなった。ただ、事務所としては『なにがきっかけで炎上するかわからないから一度しっかり表明したい』ということで同時に公表することになりました」
後編では高槻が「国際結婚」の現実について明かしている。
(後編につづく)
◆取材・文/赤木雅彦 撮影/五十嵐美弥