控え行司の隣で声援を送る「溜席の着物美人」

控え行司の隣で声援を送る「溜席の着物美人」

着物姿で15日間を“皆勤”

 向正面の控え行司のすぐ右隣に座る女性だ。毎日違う着物姿で15日間皆勤する「着物美人」としてネットニュースで報じられ、SNS上でも話題となるのが九州場所の恒例だ。今場所も同じ席から着物姿で声援を送る姿がNHKの大相撲中継では初日から見られた。

 初日は白と黒のデザイン着物にシルバーの帯とオレンジの帯締め、2日目は白大島紬の蝶がデザインされた着物にシルバーと黒の市松模様の帯での観戦だった。

 そして、もうひとり九州場所では維持員や協会関係者の間で話題となっている女性がいる。力士が着ている四股名入りの浴衣をワンピースなどに仕立てて観戦。しかも、15日間を通して毎日違う四股名の浴衣地の洋服で登場する「浴衣地ワンピース女性」だ。

 初日は「溜席の着物美人」とは控え行司を挟むようなかたちで時計係の審判委員の左隣の最前列で観戦する姿が中継されていた。この日は10月4日に引退相撲をしたばかりの貴景勝(現・湊川親方)のジェラートピケの水色の浴衣地を仕立てたワンピースだった。2日目は西の控え力士のすぐ後方で、白地に猿のイラストが染め抜かれた翔猿の浴衣地のワンピースでの観戦となった。

 昨年の九州場所でこの女性に話を聞いた際は「正面から見て四股名が胸元にくるようにデザインしています。溜席では応援タオルを掲げることができないので、浴衣地の四股名なら掲げてもいいだろうという気持ちも込めている」と語っていた。

 この女性は15日間を向正面、東、西と違う溜席で観戦している。そのため、どの力士の四股名が入った洋服を着るかは割りを見て前日に決めるという。

「座る席が東西のどちら側かによってその日に応援する力士を決めます。座っている側から登場する力士の四股名が入った洋服を着ます」と語っていた。西溜席に座った2日目は西の花道から登場した翔猿の四股名のワンピースだったが、獅司に押し出しで敗れている。この「浴衣地ワンピース女性」がどの席に座りどの力士の四股名の浴衣を着て、九州場所の15日間を応援するのかも興味深い。

 九州場所が行われている福岡国際センターの館内では、東花道に近い溜席で15日間を着物姿で観戦する中洲美人の姿や元NHKアナウンサーの杉山邦博さんが取材する様子も初日から大相撲中継で映し出されていた。

 大の里の一強となるのか、それとも大豊時代が到来するのか。土俵上が注目される1年の締め括りの場所に、溜席の多彩な面々が花を添えている。

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