秋篠宮家への複雑な国民感情も関係か
ただ、あくまでネット上の署名活動であり、当然ながらそれで国会での議論などに直接的な影響が生じるわけではない。ITジャーナリストの三上洋氏が解説する。
「活動の場であるオンラインサイト『Change.org』はアメリカ発祥の署名プラットフォームで、日本版は2012年に始まりました。誰もが署名活動を始められる反面、政治的影響力は持たず、世論の喚起に使われてきた側面が強い。今回の署名提出先は内閣府ですが、1人が複数投票できる以上、この署名が実効力を持つまでには至らないと考えるのが自然です」
それでもなお、署名活動が盛り上がりを見せる背景には、「秋篠宮家への複雑な国民感情もあるのではないか」と皇室記者は言う。
「秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さんの結婚をめぐる騒動以降、ネット上では秋篠宮家へのバッシングのような言説が目立ちます。同じサイトでの東大進学反対署名のように、秋篠宮家の長男である悠仁さまにもネット上の批判の矛先が向く。その流れのなかで“愛子さまを天皇に”という署名が増加した面もあるでしょう。当然ながら、皇位継承は帝王学教育など様々な要素が絡むもので、その時々の人気などに議論が左右される危うさは認識する必要がある」
悠仁さまの進路をめぐる一連の報道や署名活動には、吉田尚正・皇嗣職大夫が懸念を表明した。今回の署名活動に、宮内庁はどう対応するのか。前出・神田氏はこう見る。
「宮内庁は皇室典範改正に関与しませんが、国民が皇室にどのような考えを持っているのかは注視しているはずです」
宮内庁に聞くと、「個別の署名活動について、コメントすることは差し控えさせていただきます」(総務課報道室)と回答。
安定的な皇位継承をめぐる議論は、どこへ向かうことになるのか。
※週刊ポスト2025年12月26日号