多目的に対応するため、普通のトイレ個室より広いのが多目的トイレ
店の多くはカメラがあるかないか、映しているかどうかすら「答えられない」としている場合もある。むしろ「見られているかもしれない」を逆手にとった防犯ともいえる。
「店舗によっては全室カメラ設置をちゃんと記載しているところはあります。そういうところはまあ、何をしているか丸見えですね。でも店舗が通報というのでなく、大半は被害者があとで申告したから事件になったんだと思います。未成年ならともかく、大人同士が同意でというなら通報まではしないことがほとんどではないでしょうか」
今回、問題となった警視庁記者クラブ所属の日本テレビやNHK、東京新聞の男性記者や女性記者らがカラオケボックスでいかがわしい行為に及んだことも、通報は難しいということか。
「お店としてはそうだと思います。珍しくはない話なので」
同意した者同士の行為はコンプライアンスというか、モラルの問題としか言い様がないのだが、店舗も従業員も巻き込まれてはたまったものではない。
冒頭の元アルバイト店員もこう語る。
「本当に困るんですよ。なんとなくそういう状態なんだろうな、という個室には注意に行くことにはなっているんですけど、仕事とはいえ嫌ですよね、逆ギレされることもありますし、明らかに行為のあとなんだろうなってティッシュとかゴムとかシミとか汁とかあるともう……社会勉強にはなりましたけど、あんな社会人にはなるまいと思っています」
まったく恥ずかしいことこの上ないが、とにかく迷惑だし犯罪となる可能性もあることは事実。
コロナ禍に多目的トイレで行為に及んだ芸人の事案はいまだに話題として持ち上がるが、それにしてもなぜカラオケボックスなのか、元裏モノ系雑誌の編集者に聞くと「ドキドキだろう」とのこと。
