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《草なぎ剛のタフさとストイックさ》新幹線の車掌に始まり、悟りの境地にたどり着く舞台では立見席も

舞台『シッダールタ』での草なぎ。東京・世田谷パブリックシアター(~2025年12月27日)、兵庫県立芸術文化センター(2026年1月10日~1月18日)にて上演(撮影・細野晋司)

舞台『シッダールタ』での草なぎ。東京・世田谷パブリックシアター(~2025年12月27日)、兵庫県立芸術文化センター(2026年1月10日~1月18日)にて上演(撮影・細野晋司)

 草なぎ剛が主演をつとめるドラマ『終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-』(フジテレビ系)が最終回を迎えた。

 本作は、遺品整理人として働く主人公(草なぎ)とその周囲の人々の交流を描き出すもの。妻を亡くした彼は幼いひとり息子を育てながら、遺品に刻まれた“最期の声”に耳を傾け、遺された者たちに届ける役割を負っている。扱う題材からして非常に繊細なドラマであり、草なぎの繊細な表現があってこそ成立している作品だといえる。

 2025年の草なぎといえば、主演を務めたNetflix映画『新幹線大爆破』が大きな反響を呼んだ。こちらは完全にタイプの異なるエンターテインメント作品で、物語の舞台は爆弾が仕掛けられた新幹線。草なぎが演じる車掌は正義感に溢れ、冷静沈着さを失わない。これが草なぎの手堅い演技によって実現した。 

 配信開始後すぐに国内チャートで第1位を獲得し、グローバルチャートでは世界第2位に輝いている。

 国内外で高く評価された草なぎの最近の出演映画というと『碁盤斬り』(2024)もある。硬派な時代劇で彼が体現した武士の姿は凄まじいものだった。殺陣での剣さばきは息を呑むほど圧巻で、一朝一夕で身につけられるレベルではない。草なぎが自身を厳しく追い込んだストイックさが想像できる。

 そんな草なぎは現在、舞台に立っている。主演を務める『シッダールタ』が上演中なのである。

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