太ももを使った攻撃は説得力抜群
──2023年1月に東京女子プロレスでリングデビューしました。プロレスを始めてから、考え方が変わったんですね。
「デビュー戦では足が目立たないコスチュームを着ていて、プロレスを始めた当初もまだ気にしていたんですよ。でもお客さんたちに『良い太ももだね』と褒められて、『もしかして、この体型ってプロレス的にはプラス要素なのかな?』と考えるようになりました。そこからは足の出るコスチュームにしたり、足での絞め技を使ってみたり、最近はもうこの太ももは武器だと思っています!」
──今ではSNSなどでも、「ウエスト58センチ、太もも59センチ」をアピールしていますよね。
「やっぱり人って、適材適所があるんですよね。長所を伸ばさず短所を埋めようとしても、結局平均にしかならない。『せっかくの長所なんだから、伸ばして個性を出していこう』と思えるようになりました」
──2025年9月にはパートナーの上福ゆき選手とタッグ王座を戴冠するなど、プロレスラーとして順調にキャリアを重ねています。しかし、王座戦の直前で、試合中に前歯が折れるアクシデントもありました。
「あれは辛かったです……! 親が歯列矯正をさせてくれたり、自分でもホワイトニングに通ったり、歯は大事にしていたので……。『あ、終わった』と思いました。
実はデビュー戦の直前に鼻も一度折れているんですが、ちょっと曲がった程度で、案外わからないものなんですよ。でも前歯がないのは、さすがに一発でわかる……(苦笑)」
──相手の膝蹴りで前歯が抜けました。その瞬間の感情というのは……?
「自分の歯がポーンと飛んでいくのが見えて、『今日は日曜だから、病院やってないな。明日は撮影入ってないからセーフだ』といったことを一瞬で考えました。頭の中は妙に冷静でしたね。めちゃくちゃ痛くても試合は続くので、必死でした」
